

本学では、狭い美意識や既得の技術から自らを解放し、表現の意味を原点に立ち戻って捉え直すために、専門領域以外の根源的な造形力を養うためのカリキュラムが組まれています。これらの授業科目は、「共通絵画」「共通彫塑」「共通デザイン」というそれぞれ独立した教育組織によって指導がなされています。
我々はいつでも自己の空間を生き生きと知覚し、表現していく力を身につける事が必要である。それには、豊富なイメージを湧出できる人間性に裏打ちされた、感性の鋭い養いが重要であり、美の本質を見極め、自己の質を創造性をもって表出しうる個性的表現力が必要である。その表現力の基本をデザイン・工芸・彫刻等を通して学習する事が本旨である。
デザイン・工芸・彫刻等の造形活動は人間にとって総合的視点で俯瞰すると、相互に関連性を持つものであり、本来人間の創造活動においてこそ総合性は重要である。
その視点を維持しつつ伝達、用途、表現等の目的をもつものを前提条件等を考慮、工夫しながら人間や環境等により多くの美しき調和と生きがいを生み出す創造活動である。
デザインや情報操作の活動には、発想や構想を基本に、情報を整理統合し、企画・計画やプロセスを重視した見方が必要であり、基礎技術をも内包した造形力や統合力が要求される。
工芸の活動は用途や材料、生産性を考慮しつつ、ものを作る楽しさや難しさを味わいながら、工芸の伝統や現代性を追求する。
彫刻についても現代社会の領域の広がりの中でその基本である観察、描写、表現等立体的に物を把握する為に重要であり、ものの本質を見極めたり、感性の養いなどを目指している。
将来、中学・高校の美術教育におけるデザイン・情報・工芸・彫塑等に生かせる様な基礎教育をも包含しうる内容をも指向している。
共通デザインの実習を通して、我々の生活空間を豊かに創造しうる方向を模索し、また志向出来る様な人間性を培う事により、より多くの創造活動の多様な展開が出来る事を目標としている。
現在の共通デザイン研究室の前身は1974年に成立している。
1974年以前は美術系デザイン研究室、1974 年~84年までは教職課程研究室と連動しつつデザイン・工芸等が美術科の教職履修者対象に開設され、工芸制作、工芸科目等は学部(短大)工芸工業デザイン学科研究室のクラフトコースの教員が素材別5コースを担当する授業体制が出来上がった。
1985年から共通デザイン研究室の名称としての現在の研究室体制となる。履修対象学科は学部日本画学科、油絵学科、彫刻学科等と、工芸免許取得希望者対象として造形学部の視覚伝達デザイン学科、空間演出デザイン学科の4年生対象に開設している。さらに短期大学部の美術科1年生の教職履修者コース対象に開設されていた。
1991年には教職履修者以外の新設(1990年)の学部映像学科の2年生対象に「デザインⅡ」(のちに「デザインB」、「デザイン演習Ⅱ」と名称変更)を担当する。
1999年からは短期大学部の改組転換に関連し、短期大学部の美術科の授業を停止した。
1999年の新設2学科(芸術文化学科、デザイン情報学科)の選択科目として「工芸Ⅰ」、「工芸Ⅱ」を開設した。
学科の定員増加による共通系履修者数の変更により、彫塑については共通彫塑研究室と彫刻学科研究室の二者が分担し指導に当たる事となり、学部工芸工業デザイン学科の1、2 年生対象の「彫塑Ⅰ」、「彫塑Ⅱ」を開設していた。
2003 年からは「新教育課程」の実施に伴い「デザインⅠ」の開設時期の変更をし、工芸工業デザイン学科の「彫刻Ⅱ」については開設しないこととなった。かつ「造形総合科目」として後期に「工芸」を開設した。
2004年には映像学科2年生対象の「デザイン演習Ⅰ」は「新教育課程」の実施に伴い開設しないこととなった。
2005年には3年次開設の「工芸制作Ⅰ」(日本画学科、油絵学科、彫刻学科対象)を停止し、その期間に造形総合科目Ⅱ類として「デザインⅡ」を開設した。
2006年からは、教育職員免許法の改正に伴い、「工芸制作Ⅱ」を開設しないこととなった。
造形総合科目Ⅱ類として開設している「プロダクト制作基礎」の名称を変更し「プロダクト制作」とした。
小井土 滿 (こいど・みつる)
教授(主任)
藩 微 (Pan Wei パン・ウェイ)
専門領域
芸術家、書道家
吉岡孝浩
高田正美
星野 曜