江田陽子Eda Yoko

作品写真:モノの刺身
作品写真:モノの刺身
作品写真:モノの刺身
作品写真:モノの刺身
作品写真:モノの刺身
作品写真:モノの刺身
作品写真:モノの刺身
作品写真:モノの刺身
作品写真:モノの刺身
作品写真:モノの刺身
作品写真:モノの刺身
作品写真:モノの刺身

モノの刺身Sashimi of Things

M画用紙、アクリル絵具、コピック、エアーブラシM paper, acrylic paint, copic marker, airbrushH523 × W678mm ×12点

モノを「刺身」にするということをテーマにしたイラストレーション。日用品が薄くスライスされることによって普段目にすることのない中身の部分が露わになる。すると、決して食べれないモノであるのに料理されたかのように姿を変えるのである。この作品では、「刺身」という表現を用いることで、工業製品にさえ食欲を掻き立てられるようなシズルを与えられるのか模索した。

江田陽子

モノのリアリティを新鮮に感じさせる手法として「刺身」というメタファを用いた作品である。プロダクツをスライスして刺身の「平盛り」の様相で左から右へと並べていく。この規則を、歯磨きチューブ、マッチ箱、防災頭巾、蚊取り線香のパッケージなどなど、見慣れたものに適用している。一見写真のように見えるが、全てアクリルガッシュで描かれた手描きのイラストレーションである。眺めていると、巧みな絵画表現に引き込まれるだけでなく、最後にはこれらのプロダクツを「おいしそう」と感じてしまう。傑作のヴィジュアル・レトリックである。

基礎デザイン学科教授 原研哉

上原愛美Kamihara Manami

作品写真:書影
作品写真:書影
作品写真:書影
作品写真:書影
作品写真:書影

書影The Image of Books

和紙、シルクスクリーンWashi, silkscreen printing

斜陽shayouH2000 × W930mm

桜の森の満開の下sakuranomorinomankainoshitaH480 × W970mm

変身The MetamorphosisH1440 × W920mm

藪の中yabunonakaH530 × W790mm

地下生活者の手記Notes from UndergroundH860 × W860mm

小説は言葉の集合体である。しかし読み進めるうちそれらは薄れ、虚構の景色が広がっていくだろう。
これは小説の全文を用いたコンクリート・ポエトリーである。小説の形式を解放された言葉達は、その小説をイメージした図像へ溶けていく。夥しい量の言葉、その一粒一粒が、大きな物語の影を編み上げているのだ。
言葉はただの記号にすぎない。しかし言葉がつくる世界は、ともすれば現実より生々しく、鮮やかな世界なのかもしれない。

上原愛美

一篇の小説のテキスト全文を再構成したシルクスクリーンによる版画作品。芥川龍之介や太宰治、ドストエフスキー、カフカなど、よく知られた純文学のテキストが個々の作品の題材として扱われている。文字が本という形式、頁という枠組みから解き放たれ、一枚の平面空間において重層し、また滲んだり霞んだりして、ノイズのような画素として定着した。全体として抽象絵画のような気配の、初めて出会う造形作品として生まれかわった。

基礎デザイン学科教授 板東孝明

川﨑萌子Kawasaki Moeko

作品写真:Dialogue of Parts
作品写真:Dialogue of Parts

Dialogue of Parts

時計内部品、虫ピンParts of watch, insect pinH400 × W4800 × D230mm

冊子bookH200 × W250mm

時計としてのかたちを解くことで、時計部品の静謐な気配を伝えようと考えた。
文字盤や輪郭を取り去って、ブランドやデザインの見えないまっさらな状態へと還していく。ランダムなかたちが重なったり接したりすることなく、完全に独立した点として一定の間隔で整列し、線をなす。
そこには機能としてのかたちを超越した、なにか息づかいのようなものだけが立ちのぼっている。

川﨑萌子

精密に作られた物というのは大きさ以上の重量を持つことに気づかされる。実際の重さではなく、かたちの力が中心に向かって凝縮した存在の重さだ。そして時計の部品は、そのかたちに時を刻む動きが内包されているからだろうか、生き物のように個体の個性を放つ。今にも動き出しそうなかたち達が一本の線の上に整列している様子は、そこに時を切り取ったような静寂を生み出した。時計の内側に秘められた精緻な美しさを開いた作品である。

基礎デザイン学科教授 柴田文江

坂本俊太Sakamoto Shunta

作品写真:Pattern Per Heart
作品写真:Pattern Per Heart

Pattern Per Heart

ミクストメディア|布、プロジェクター、紙Mechanical pencil lead, paperH900 × W670 × D600mm、H900 × W900mm ×8点

心拍パターンといった生体情報は、嘘をつけない。だからこそ、そこには濃度の高いパーソナリティーがあるのではないだろうか。
心拍パターンを解析し、テキスタイルのパターンにすることで、生体情報の「個性」という一面を楽しめる形でビジュアライズした。

坂本俊太

指紋やDNAは死んだ後でも機能する個体識別の指標であるが、心音は、人間が生きている時のみに機能するアイデンティティの指標である。ここでは聴診器から得られる心音の周波数やリズムを解析し、自動的にグラフィックパターンを生成させる装置を作った。できあがったパターンは、スクリーン上のみならず、白い布の上に投影されたり、布にインクジェットで定着する仕組みを考案されたりしている。自分の身体から発するオリジナル情報から生まれるプロダクツの提案でもある。

基礎デザイン学科教授 原研哉