凍てつく雲のふわふわ

日程 2017年3月25日(土)~2017年4月8日(土)
13:00-20:00 *日月祝休廊
場所 gallery N 神田社宅(東京都千代田区神田紺屋町46 アルタビル6F)

二藤建人さん(2010年彫刻学科卒業)の展覧会のお知らせ。

凍てつく雲のふわふわ

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名古屋市を拠点に若手作家を紹介してきたgallery Nが、サラリーマン・ギャラリストであるオーナーの転勤を契機に東京の住まいを改造し、新スペースを開設。そのこけら落としとして3月25日より二藤建人による新作展「凍てつく雲のふわふわ」を好評開催中。

関連イベント
4月8日(土)16:00− クロージング・トーク
ゲスト 大浦周 氏(埼玉県立近代美術館 学芸員)

gallery N
日本のコンテンポラリーアートを世界に発信するギャラリーとして2008年に名古屋市に設立。 ギャラリーをコミュニケーションの場と考え、gallery Nに集う様々な人たちが作品や作家と直接触れ合える場を提供する。 設計はSUPPORSE DESIGN OFFICEの谷尻誠氏が行い、住宅とアートを結びつける建築物として注目を集める。 これから活躍する若い作家を中心に紹介。2017年3月には東京にもgallery N 神田社宅を開廊。

「凍てつく雲のふわふわ」
私はアーティストとして多様な考えの中に生かされる身であるが、別の仕事では会社の利益の為に時として他者を切り捨てる立場にある。そうやって、金と縁を切る為の金を今溜めている。
平和主義でリベラリストであるはずの妻は、南京大虐殺は無かったと主張する雇い主の持論への感想文を毎月書かされている。家に帰ればスマートフォンが娘に与える影響に怯えながら、短い安眠を得る為に娘にそれを手渡す。
何かの為にこれを成し、これを成す為にはそれが必要で、それが得られなければあれを受け入れるも止む無しなどとやっていると、最初に何かを望んでいた私が遠くで手を振るのが見える。
矛盾した状況の中を生き、嫌いなものごとによって生かされる。私はそんな人生の何をこんなにも愛しているのだろうか。凍てつく雲がそれでもふわふわであることが、時に私には恐ろしい。
(二藤建人)

作家略歴
1986年埼玉県生まれ。「触れる」「抱きしめる」といった動作をきっかけとして、身体と世界との衝突、交感の事実やその可能性を独自の方法で指摘する。近年の主な個展に「私の愛は私の重さである。」(gallery N、愛知、2015)、「傘の内側に降る雨」(Antenna Media、京都、2014)がある。近年の主なグループ展に「指導者の声は紙の擦れる音をかき消す程度には大きい。」(gallery N、愛知、2016)、「あいちトリエンナーレ2016」(岡崎会場、愛知、2016)、「NEW VISION SAITAMA 5 迫り出す身体」(埼玉県立近代美術館、埼玉、2016)、「中景|The Glory (of phenomenon) : Act Ⅱ」(ホテルアンテルーム京都、京都、2016)などがある。

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