建築家に何ができるか

日程 2011年7月10日(日)
13:00-15:00 *受付開始12:30-
場所 神楽坂建築塾教室(東京都矢来町114・高橋ビルB2F)

本学造形学部通信教育課程・建築論担当の鈴木喜一講師が進行する公開講座のお知らせ。

【パネリスト】
神谷啓介(元・日本国際民間協力会職員)

三浦正博(建築家/元青年海外協力隊・モロッコ隊員)

高柳鉄平(建築集団海賊・代表/国際大工)

齋藤祐子 (建築家・早稲田大学講師)

会場:神楽坂建築塾教室(東京都矢来町114・高橋ビルB2F)

受講御希望の場合は、前日までにメール(ag@ayumi-g.com)にてお申込ください。

一般枠:先着15名 参加費2,000円

*定員に達し次第、受付締め切り

四川省でイ族の小学校を建設中に四川地震に遭遇したことをきっかけとして、その後、スマトラ地震とハイチ地震後の緊急災害支援を行ってきた。

内科診療や物資配布のスタッフをしながら支援ニーズの調査や変化する状況を確認し、建築を通じて被災地を後押しする事業を計画した。復興の時だからこそ、土着の習慣、生活文化を尊重することが重要である。それを把握するために土地の人々に話を伺い、建築材料などを調査することは有意義で、もともとボランティア精神を持たない私にとって、被災地で働くためのモチベーションとなった。

支援事業とはいえ、大変な状況に置かれている人々に事業の実施を提案し、協力を得る過程は、一方的に与える支援ではあり得なかった。現地と日本の違いを確認し合い、状況にふさわしい着地点を見つけることは、双方向の学び合いによって成り立つことだと思った。そのために大工である高柳氏にスマトラ島まで来てもらい、以来ハイチでも共に取り組んでいただいた。どちらの場合も、復興に必要な建物をつくることを軸にした上で、雇用の創出や、復興を進める人材を増やすことなど、建築に多くの人が関わってもらうことで復興に寄与することを目指した。

・地震発生からの段階的なニーズの変化と事業実施の過程など、海外での緊急支援事業の活動事例報告

・四川(イ族)、スマトラ(ミナンカバウ族)、ハイチの住まいの文化の報告

・旅をすること、建築塾で学んだことが実際に役に立ったことの報告

上記のことを踏まえて、本公開講座では海外支援において「住まうことの専門家」として貢献できる可能性について、三浦正博氏(建築家/元青年海外協力隊・モロッコ隊員)、高柳鉄平氏(建築集団海賊・代表/国際大工)とともに検討する。

(神谷啓介)

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