日程 |
2012年7月7日(土)~2012年7月25日(水) 10:00-17:00 *会期中無休 |
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場所 | GWING’S gallery |
椛田ちひろさん(2003年度大学院油絵コース修了)、椛田有理さんの二人展のお知らせ。
現(うつつ)に奇しい光景を、人はうつくしいと呼んだのかもしれない。それは現代に於ける美しさの意味とは異なるかもしれないが、原初的な感動の発生とはそうしたものなのだろう。
日本の美しさの原点が「現奇しい」であるのなら、おそらくこれは、この世のものとは思えない光景にこそ相応しい。四季と災害に彩られた日本では、恵みと破壊をもたらす自然を古来より畏れながら崇拝し、そうして生まれた土着の神々は皆「現奇し」かったに違いない。尋常ならざる光景は、その光景が現実性を失うほどに見るものに確からしさを奪ってゆく。その不確かな不安感が、「現奇しさ」の側面であり、かつ魅力なのだろう。
「焼夷弾はきれいだった」という証言を耳にしたことがある。己の頭上から降り注ぐ劫火であっても、人は視覚的な美しさというものを損なわずに受容できるものなのかと感心した記憶がある。では今日の日本でかの震災の光景を持ち出して美しさを問うたならどうだろう。地を這うような炎を、そこから立ち上る黒い煙を、街が黒く呑み込まれる光景を、美しいかと問うたなら人はどう答えるだろう。それでも人は美しさを見いだすことは可能なのだろうか。
現在の「うつくしさ」のかたちを日本の地で再考する。
トークイベント
日時:2012年7月15日(日)14:00-(無料)
村田大輔(金沢21世紀美術館学芸員)×椛田ちひろ・有理
*定員30名とさせていただきます。ギャラリーへご予約下さい。
(ただし当日席に空きがある場合、ご予約がなくともご入場いただけます。ギャラリーまでお問い合わせくださいませ。)
Tel 076-238-0788 mail info@shiryokuen.com
G-WING'S JOURNAL (2012 SUMMER号)に掲載されています
*フリーペーパー「G-WING'S JOURNAL 」2012 SUMMER号にて、インディペンデント・キュレーターの児島やよいさんのテキスト「椛田姉妹 ちひろと有理の描く光景」がお読みいただけます。
後援:北陸中日新聞、石川テレビ、北陸放送、エフエム石川
石川県金沢市松寺町子24-1