1年次 彫刻B

ベニヤ板、瓦桟|H460 × W2070 × D500mm

室内を動き回る等身大のコスチュームモデルを、ベニヤ板と瓦桟で表現するという課題。二人のモデルの動きを追って、何重にもぶれたクロッキーの線を三次元にしてみたらどうだろうと考え、細かくカットしたベニヤ板や瓦桟を線状に組み合わせていくアイデアを思いつきました。作品の端のほうから素材を組んでいったため、全体的なバランスを取ることに苦労しましたが、できるだけ支柱を少なくして空間を見せることで、モデルがひとつのポーズから別のポーズへ移り変わる過程や、複数のポーズが重なる様子を表現できたと思います。今回の課題は、同じモチーフ、同じ素材を与えられても、一人ひとりでテーマやアプローチの方法が異なり、ひとつとして同じものが出てこないところが面白かった。ほかの学生のものの捉え方を知ることで、自分の表現の幅を広げることができますし、先生も真剣に作品を講評してくれるので、毎日が刺激的です。(1年|中村万梨恵)

4年次 彫刻L

私たちはふたりではなく、ひとりであるがゆえに狂っているのです

ミクストメディア|H1530 × W910 × D910mm

「逸脱」をテーマに作品をつくり、展覧会を企画する課題です。私の作品は、二人の鑑賞者が向かい合い、手のひらを銅板に置きながらV字状の鏡を覗き込むことで成立する視覚装置です。相手の手と自分の手で“合掌”しているような錯覚が起き、両者の関係性が揺らぎます。美術史家であるジョナサン・クレーリーの著書『観察者の系譜』で紹介されていたステレオスコープの構造にヒントを得て、素材選びや技術面では多くの先生からアドバイスをいただきながら、制作を進めました。人に使用される装置をつくるのは初めてでしたが、とても手応えを感じましたね。彫刻学科は学年が上がると、自分の所属以外の工房や設備を自由に利用できるようになります。私の所属は木彫工房ですが、今回の制作に欠かせなかった3Dプリンターでの作業や金属加工は、ほかの工房で行いました。恵まれた環境を生かすため、早い段階から視野を広く持ち、知識や技術を深めておくことをおすすめします。(4年|西永和輝)