教育研究上の目的

彫刻学科は、同時代の美術とは何かを問い続けることと、素材と対峙しながら美術の歴史を見つめ直すことを行き来しながら制作を行い、表現についての思考力を深め、理論的にステップアップしてゆき、4年間を通して自立して制作研究のできる人材の育成を教育目標とする。

学科理念・教育目標

彫刻学科は、「もの」をつくることから自己実現を追求する人々のための環境です。

sculpture(彫刻)は、人類がその手で産み出した遺産の中でも〈道具にならない「もの」〉の世界であり、その概念に対する問いかけの歴史です。この特殊な「もの」を産み出し、「もの」を他者と共有するプロセスは、人と社会、さらには未知の世界とを繋げる、芸術の最も根幹となる技術の一つと言えるでしょう。本校における彫刻学科の誕生は、武蔵美がリベラルな理念のもと、美術家の育成を目指して学校を創立した2年後の1931年に遡ります。現在、私たちはこの概念に対して出来うる限り自由なアプローチを試みるために様々なカリキュラムを組み、学生それぞれの視点で新たなリアリティを見つける、言わば身体的な思考法を身につけることを基礎としています。

私たちが「彫刻学科」を名乗るのは、制作や研究に携わる各々が自由な表現を完成させることで、sculpture(彫刻)に対して同時代の血肉を与えること。言わば「問いかけ」となることを目的としているからです。それは、必ずしも社会の中で美術家として活動することに限りません。つくることを通して到達した様々な職業や生活においてもそれぞれの方法で、社会や芸術に対する視座を獲得し、その概念を動かしてゆくことでもあります。そのために「つくることとは何か」を「つくること」を通して考える。これが私たちの学科の理念です。

3つのポリシー

造形学部のカリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)、アドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)、ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)は、以下のページをご覧ください。