3つの研究領域から成り、それぞれの領域を極めるための横断的な制作・研究環境を整えています。
3年以上在学し、1年次および2年次に配当された選択科目から4単位および各学年に配当された必修科目から6単位、合計10単位以上を修得し、かつ博士論文の審査および最終試験に合格することにより修了となります。
作品制作研究領域
本研究領域では、人間の本質的要求である表現を問い直し、人間の存在に関わる新たな世界観の創出を目指します。さらに作品の制作を通して、美術表現における認識、価値観、表現方法、素材、技術、歴史などの問題を探究し、普遍的で新たな表現の可能性を探ります。平面表現、立体表現、空間造形表現に留まらず、他の研究領域との協同作業も視野に入れたプロジェクト計画、映像表現、さらに多様なメディア表現を加え、横断的で複合的な新たな表現領域の可能性も探ります。
環境形成研究領域
現代社会におけるひと・もの・情報、それらから構成される環境を対象に、コミュニケーションデザイン、プロダクトデザイン、クラフトデザイン、空間デザイン、建築、映像デザイン、情報デザインなどの分野が含まれます。研究テーマは、さまざまな道具・空間・情報に関係するデザイン研究、物質と人間の関わりや環境課題を対象とする研究、人間の認知をはじめとする行動などの評価と研究、環境設計システム(仕組み)のデザインと研究(マネジメントや政策を含む)などが考えられます。
美術理論研究領域
造形表現に関する歴史的・理論的研究は、対象領域が拡大しており、隣接する諸科学との協働も必要となっています。本研究領域では、歴史的あるいは現在の制作実践を社会との影響関係や、専門的な知識を前提とした新しい視点から分析や解釈を行います。また、研究の在り方や理論の更新や、新たな創造の可能性も探究します。造形芸術領域の学術研究者のほか、制作をはじめとする造形教育や批評、美術館の活動などに寄与する人材を対象とします。
『チューリップ』潘蕾
研究中間報告会の様子