*肩書きは2009年当時のものとなります。
理事長挨拶
学校法人武蔵野美術大学 理事長 髙井邦彦
80周年記念事業として、2号館、美術資料図書館新棟の建築、海外留学研究奨学金制度の発足、記念誌『武蔵野美術大学のあゆみ』の刊行、さまざまな美術展の開催など順調に実施してきました。
これも多くの方々のご支援のたまものと感謝しております。
年初来、世界経済の大不況到来に備え、主要国の思い切った対策が功を奏していますが、わが国も真に安心できる社会の構築を目指さねばなりません。同様に大学にも、人間の生活と美術の在り方が改めて問われています。美術の世界に国境はありません。
この80周年記念行事を機会として、自由闊達に語り合っていただきましたが、これからも続けていただければ、主催者としてうれしく思います。
学長挨拶
武蔵野美術大学 学長 甲田洋二
本学の母体になる帝国美術学校は、在野精神を背骨に新しい美術を創造する、という夢の中で1929年に発足いたしました。戦後1947年に造形美術学園として再出発し、今日を迎えるまでにも、たくさんの皆さんのご苦労がありました。
発足当時からの金原省吾先生、名取堯先生、戦後の田中誠治理事長、田代宗光理事長、理事長も務められた前田常作、久保義三両先生、水尾博先生、長尾重武先生、等々のお顔が浮かび上がってまいります。
本学を今の形で続け、未来に向けて歩ませているのは、武蔵野美術大学を愛している集団によるものです。
80年という一つの歴史が、そういう方々のお顔を拝見することにより、浮かび上がってくることでしょう。
80周年事業コンセプトワード
在校生、卒業生、教職員等からの公募の結果、油絵学科4年生(当時)小林夢実さん考案の「生きる、をつくる。つくる、を生きる。」が採用された。
「ムサビで学んだ最も大切なことは、自分がこれからどう生き、何を生み出していきたいのかを自ら考えることができたことです。
今後もムサビがそういうことを考えられる場であり続けて欲しいという願いを込めました」(小林さん談)
80周年事業シンボルマーク
シンボルマークは、80周年記念事業全体のデザイン・ディレクターを担当した、基礎デザイン学科の板東孝明教授により作成された。
「MAUカラーである、青・黄に赤を追加し、その3色のバーが積み木のように正門を形成して、『MAU』と『80』を包み込むイメージです。
正門は大学と社会との架け橋であり、未来へと導くゲート、美の世界と表現への道しるべといえます」(板東教授談)