2006年度に発足した「国際交流プロジェクト」は、国際交流を大学としてサポートし、個人や学科の経験を大学全体の資産として共有することを目指す制度です。海外の教育機関との共同プロジェクトを通して、新たな美術・デザイン教育の方法論を模索するとともに、本学の教育の在り方を世界に発信します。海外を訪れて現地の学生とともに制作する。そこには、国籍や専攻を越えて語り合う機会が広がっています。また、訪問教授制度や産官学共同プロジェクトなどとの、有機的な連携や相乗効果も期待されています。

2019年度採択一覧

フィンランド陶芸と日本のうつわ

交流機関 ヘルシンキ・メトロポリア応用科学大学(Metropolia University of Applied Sciences)
実施研究室(代表者) 工芸工業デザイン学科(十時啓悦教授)
渡航先 フィンランド
実施期間 2019月8月21日~8月29日
内容 1873年開業のフィンランドアラビア製陶所が、近年フィスカースに統合された。さらにアールト大学もアラビア地区からオタニエミ地区に移転し、いわばフィンランドデザインの発祥の地、アラビアの建物が変容、約100年の幕を閉じようとしている。我が校もカイフランクをはじめ著名なデザイナーの影響は小さくなく、その足取りを現地で調査し、相互の学生が食文化について議論し価値観の相違点を探る。カイフランクなどテーブルウェアーのデザインを収拾し、持ち帰ってまとめる。さらに現地で皿を作るワークショップを行い、フィンランドの学生にその魅力を伝え、同時に和菓子の虎屋との研究成果も展示し話題を広げる。またこのような共同作業を通じて英語によるコミュニケーション能力を高めることも目的としている。

大邱(テグ)カトリック大学校絵画専攻×武蔵野美術大学油絵専攻プロジェクト

交流機関 韓国大邱カトリック大学校
実施研究室(代表者) 油絵学科(川口起美雄教授)
渡航先 韓国
実施期間 2019年10月22日~10月28日
内容 海外での展覧会開催を通して、現地の学生との準備・展示・プレゼンテーションを共同で実践・展開する。さらに両大学教員による西洋古典絵画技法のレクチャー、デモンストレーションの時間を共有することで両国においての展開の差異を認識する。これは風土による技法の変化を理解することである。これらを前提として両大学の学生の異なった視点からの意見、感想を得ることは自らの表現に対する再考を促すことになるであろう。海外において学生が共に行動することで、今後の制作発表に対しての視野が広がることを目指すものである。

福建師範大学×旅ムサ鑑賞プロジェクト

交流機関 福建師範大学、福建省闽江大学美術学院
実施研究室(代表者) 教職課程研究室(三澤一実教授)
渡航先 中国
実施期間 2019年10月20日~10月24日
内容 福建師範大学と闽江大学美術学院の交流を通し、中国の美術教育の現状を学ぶ。同時に学生作品を鑑賞するワークショップを実施する。このことで旅するムサビで展開している対話による鑑賞プログラムの有効性を検証すると共に、学生の造形批評の能力を付け、グローバル化に対応した外国語に対する興味や関心を高める。同じ中国語圏の台湾では旅するムサビを4回実施しており、台湾との比較も考える。また展示や通訳を通して留学生の活躍の場もつくる。本プロジェクトによる到達目標は、学生が自身の作品について十分に話せるようになること、文化の違いを感じ取るとともに異なる文化を越えて通じ合える造形の力を実感すること、中国の美術教育の状況を把握してくること、外国語に対する関心を高められること、留学生は日本と中国の文化を橋渡しするプログラムにチャレンジすること、である。