平成25年度から新カリキュラムを導入します

新入生、在学生、保護者の方、高等学校等の教育関係者にお知らせいたします。

武蔵野美術大学には約1200の授業科目があります。これらの科目は、教育課程(カリキュラム)として体系化されていますが、平成21年度から現行教育課程の検証を開始し、多くの課題発見とともにこれからの造形教育についての議論が重ねられました。その結果、本学の教育理念と現行の枠組みを基盤としながら、より現代に即した造形教育のカリキュラムへとリニューアルします。

教育課程は「学科別科目」、「造形総合科目」、「文化総合科目」の三つの構成要素からできています。

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新カリキュラムでは、11の学科が独自に構成する「学科別科目」において、1年次に専門基礎教育の充実を行ないます。センター試験や公募制推薦入学試験の導入などにより美術やデザインを学ぼうとする入学者の資質も多様になって来ました。また、高校までの美術の時間が削減されていることなども背景に新設学科別科目を設け、造形専門教育の基礎を充実することが目的です。

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「造形総合科目」は、学生が所属する学科の専門以外の造形領域を学ぶという位置づけで平成15年度より導入しています。主に1年次に、各学科が開設する専門授業を、学科を超えて集まった学生達が学びます。この経験により造形表現に必要な幅広い視野を獲得し、自分の専門に活かしていく基礎をつくります。新カリキュラムにおいては、さらに教員もそれぞれの所属を超えて、横断的に共同で授業する横断科目の設置が行なわれます。

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本学は総合的な人間形成を目指し、幅広い教養を備え、人格的にも優れた専門家を育成する教育を展開して来ました。それをあらわすのが、全ての学生を対象とする「文化総合科目」です。「教養文化」、「言語文化」、「身体文化」、「造形文化」という4 つのカテゴリーと多彩な科目群から構成されています。また、教員のコラボレーションによる授業科目もこれまでもいくつか開設されて来ました。新カリキュラムでは開設科目をこれまで以上に充実させていきます。

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教員免許状(中学校教諭1種「美術」、高等学校教諭1種「美術」「工芸」「情報」)を取得するための科目です。希望者は所定の手続きを経て履修ができます。また、12単位まで(博物館に関する科目も履修する場合は合計で)、卒業に必要な単位として「自由選択枠」に算入することができます。
建築学科、基礎デザイン学科、映像学科には設置されていません。

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博物館や美術館で、資料の収集や整理、保存、展示企画、普及、調査研究などを行う専門職員が学芸員であり、その資格を取得するための科目です。希望者は所定の手続きを経て履修ができます。全学科に設置されていますが、芸術文化学科のみ学科別科目のなかに選択科目として設置されています。

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学術交流のある早稲田大学、「多摩アカデミックコンソーシアム(TAC)」に加盟している国際基督教大学、国立音楽大学、東京経済大学、津田塾大学、及び本学間で単位互換制度があり、加盟大学が公開する授業を履修できます。
2年生以上から、年間8単位まで履修でき、修得した単位を12単位まで卒業所要単位に算入することができます。

新カリキュラムへの移行にあたり

新カリキュラムは、平成25年度に入学する新入生から適用されます。現在、本学で学ぶ在学生は、入学年度に履修・学修ガイドブックに記載したカリキュラムが適用されます。

今回の改革では、特に「造形総合(Ⅱ類科目)」が、選択必修(2単位)となります。ただし、在学生は、入学年度のカリキュラムの通り自由選択枠の扱いです。

教員のコラボレーションによる授業科目(横断科目)は、平成25年度入学者だけでなく、在学生も授業を受けられるようにします。

新年度はじめに新入生、編入生向けのオリエンテーションを行います。また、在学生には、それぞれの学科でオリエンテーションを行います。

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