荒井瑛理香Arai Erika

作品写真:lys
作品写真:lys
作品写真:lys

lys

スケッチ・プレゼンテーション|木材、LEDライト、チップボール、紙Presentation|Wood, LED light, chip board, paperW9600 × D4800 × H2400mm

地中の奥底で遠く地上の光を感じるような、心を深く包み込む空間感覚。
洞窟のような暗がりの空間に差し込む一筋の光。荒々しい大自然の中で感じる光。
光は非日常的で、何かを想像させる力があると感じる。
空間を感じ、光を感じる場所。
その場に立ち止まって動けなくなるような感動する場所、記憶に残るような場所をつくろうと考えた。
自然光自体が作品となる美術館。
訪れる時間、季節、天候によっても作品は変化する。

荒井瑛理香

「lys」は、建築空間の光をテーマにした作品である。自らの空間体験における光の美しさや感動を動機付けに、様々な光のシーンをスケッチし、その光を分類して空間のシークエンスを再構成している。敷地を海に面する海抜 50mの地中部分に設定し、様々な断面によって地下空間に取入れた自然光が作品となる美術館を構想している。この卒業制作は、地中における美しい光の空間とそれを巡る立体的な動線構成が秀逸な作品である。

建築学科教授 布施茂

甲谷彰基Koya Akimoto

作品写真:Air Wrap
作品写真:Air Wrap
作品写真:Air Wrap

Air Wrap

インスタレーション|布、ワイヤーInstallation art|Cloth, wire ropeH6600 × W5000 × D13800mm

12号館地下ドライエリアは採光のために設けられた場所であるが、機能的にも曖昧で、人の認識が薄い空間である。そこに布という媒体を用いて内部空間をつくる。布が揺らめくことで空間は視覚化される。風の影響によって布が身体にまとわりつくことは、空間を身体的に体感させる。この作品によって、本来ある空間そのものを感じてもらうきっかけを与えた。

甲谷彰基

12号館の通称ドライエリアと呼ばれる空間に制作した甲谷彰基の作品「 Air Wrap」は、幅 1.5m×長さ50mの無地の布を十数枚縫い合わせ、それを高さ7m×幅5m×奥行き 14mの吹き抜け空間にワイヤーで吊り上げ、ドライ空間全体を包み込んだ作品である。ただ布によって作られた空間と壁側には隙間があり、わずかな空気の動きにも布は敏感に反応し、透明で空虚な空間を視覚化させるのである。さらに自然光を内包した内部は、外と内を曖昧に連続させながら超日常的な時空へ変容させているのである。

建築学科客員教授 土屋公雄

井上岳・大重雄暉・清水太幹Inoue Gaku, Oshige Yuki, Shimizu Takuru

作品写真:3hut
作品写真:3hut
作品写真:3hut

3hut

模型ModelH900 × W1100mm × D2300mm

映像Video55min

写真PhotoH297 × W420mm × 27点 H128 × W178mm × 17点

3つの小屋を作った。
敷地は茨城県石岡市上青柳八郷地区。僕たちはこの土地で毎年アートイベントを開催している。
そこで、僕ら 3人の卒業制作で、僕らが八郷に関われるような事をしようと考えた。
僕らは、『模型の先に行く』ということをしてみたかった。
僕らは、純粋に建築をすることによって、『大地に根を下ろす』という建築の根本的な力を以ってして、八郷に何らかの形で関わることができないかと考えた。
そして、3つの小屋を作った。

井上岳・大重雄暉・清水太幹

茨城県石岡市(旧八郷町)の田園地に自力で建てた3つの小屋。
アートイベント時に展示が行われる田圃にはギャラリー、田圃を見下ろす丘には茶室、展示から離れた場にはアトリエを、パネル工法、版築、軸組パネル併用という各々異なる工法と形状でつくり、その場の風景に溶け込ませている。3棟の関係や細部に課題が残るが、性能を備えた建築物の実現は稀有なことである。それは単に技術的な話では終わらない。
「切り拓くこと」に向かって果敢に行動したことが卒業制作にふさわしい。

建築学科教授 高橋晶子

宗像秀展Munakata Hidenobu

作品写真:風土に生きる人の居場所
作品写真:風土に生きる人の居場所
作品写真:風土に生きる人の居場所

風土に生きる人の居場所region -architecture- person

スチレンボード、セメント、木材Styrene board, cement, woodH400 × W1600 × D1200mm

福島県喜多方市に漆の栽培から漆製品の制作を行う漆工房の機能と工房利用者の宿泊機能、それらの活動を見学する事の出来る観光の機能を備えた施設を計画した。周辺環境がつくる土地の相に目を向けて建築の構成を考え、空間の機能と空間に置かれる人の心情を照らし合わせて居場所の質を考え、それぞれの居場所の質を支える移動の場面の展開などに注意を払い設計した。そして使われる建築としての普遍的な価値の獲得を目指した。

宗像秀展

この作品は、郷土福島の会津盆地にある漆産業をより確かな地場産業とするための企画を提案し、それにもとづいて漆の採取、精製、漆芸品の制作、研修、観光を担う建築を計画設計した作品です。同時に、居場所をテーマに空間の配置や動線計画をたて、研修者、観光客の動きの流動性と滞留性ならびに両者の視線を通しての関係を空間として巧みに織り上げた作品です。企画、計画、設計にわたり優れた作品として、また郷土への深い思いのある作品として評価しました。

建築学科教授 源愛日児