第21回東京科学シンポジウム「コロナ禍の時代を生きる――科学・人権・市民的連帯」

日程 2021年11月27日(土)
13:20-17:15
場所 オンライン開催

志田陽子教授(教養文化・学芸員課程研究室)が特別報告者として登壇する科学者シンポジウムのお知らせ。お申込み等、詳細は末尾のリンク先をご参照ください。

第21回東京科学シンポジウム「コロナ禍の時代を生きる――科学・人権・市民的連帯」

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日本科学者会議(JSA)東京支部 第21回東京科学シンポジウムの第1日目に、特別報告者として登壇します。

稲葉剛(一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事・認定NPO法人ビッグイシュー基金共同代表・立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科客員教授その他)「コロナ禍における生活困窮者支援の現場から」
志田陽子(武蔵野美術大学)「コロナと憲法53条・臨時国会召集要求権の意味を問い直す」

*無料で参加できます。事前申し込みをお願いしています。

志田報告概要「コロナと憲法53条・臨時国会召集要求権の意味を問い直す」
新型コロナウィルス感染の拡大を防止しつつ、市民生活や経済活動を可能な限り確保するための政策には、さまざまなレベルでの熟議が欠かせない。日本では、専門家委員会は開かれたが、その議事録の公開のあり方には市民の「知る権利」への理解が欠けていた。そして国会での議論も、憲法53条に基づく内閣への臨時国会召集要求が提出されたが、これが実現しなかったため、民主的な議論の機会が確保されない状態が続いた。
憲法53条は、前段で、内閣は臨時国会(条文では「臨時会」)を召集「できる」と定め、同じ53条の後段で、衆参いずれかの総議員の4分の1以上の要求があれば、内閣は臨時国会を召集「しなければならない」と規定している。
日本の民主主義を単なる多数決民主主義と考えるならば、この規定は無駄な規定となる。少数者の要求に応えて議事を行ったところで、(数の論理からは)時間の無駄ということになるからである。そういう理解で良いのだろうか。
この問題をどう解くべきか。本報告では、新型コロナ対策を含め、国政の重要課題について《議論と説明責任の場》を設定する国の義務を確認し、この問題をめぐる憲法理論について検討する。

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