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作品紹介

「からの」 |前壮一郎|造形芸術専攻 作品制作研究領域

本大学院博士後期課程は、2004(平成16)年に開設されました。造形芸術専攻からなる博士後期課程の教育課程は、修士課程までの教育課程を基礎としながらも、修士課程の美術専攻とデザイン専攻を統合的に再編し、専門の深化にも対応するものです。造形芸術専攻には相互に横断的な3つの研究領域を設定しています。作品制作、環境形成、および美術理論の研究領域です。学生はいずれかの領域に属しながらも、他の領域からの知識や刺激が絶えず得られるように有機的に結びついた領域です。自らの専門を深めようとするとき、それが属する研究領域において制作や研究を深めていくのはもちろんですが、隣接する研究領域の制作や研究の成果は、そのための教養の前提として作用する以上の役割を果たします。関連領域の研究成果や識見によって、隣接する領域と個々の制作・研究活動の差異性や独自性が、また隣接領域との関係により、それらと通底する本質的な課題が自覚されるからです。3つの研究領域は、自律性をもちながら、それぞれが他の専門を極めるために役立つ領域と考えることができます。

作品制作研究領域

自然の中の一存在である人間は生の普遍的な本質を探り表す手段として、さまざまな表現活動を行ってきました。物を創ること、自己のイメージを顕在化することは人間の本質的要求であり、作品は制作者自身の生の実感や強い欲求から生まれてきたといえます。ここでは、これらの表現への意欲や欲求をあらためて問い直すことで、人間存在に関わる新たな世界観の創出を目指します。この研究領域では、作品の制作を通して、美術表現における認識、価値観、表現方法、素材、技術、歴史などさまざまな問題を探究し、普遍的で新たな表現の可能性を探ります。制作手段としては、平面表現-絵画(日本画、油絵、版画など)、立体表現(彫刻、立体造形)、空間造形表現を深めるばかりでなく、他の研究領域との協同作業も視野に入れたプロジェクト計画、映像表現、インスタレーションなどの造形芸術分野、さらに多様なメディア表現を加え、これらの横断的で複合的な新たな表現領域の可能性も探ります。

環境形成研究領域

現代社会における、ひと、もの、情報、それらからなる環境を対象としてその相互のよりよい関係を目指し、すぐれた技術と知見によって、環境形成をめざす研究領域です。コミュニケーションデザイン、プロダクトデザイン、クラフトデザイン、空間デザイン、建築、映像デザイン、情報デザイン、などの分野が含まれます。研究テーマとしては次のようなことが考えられます。さまざまな道具・空間・情報に関係するデザイン研究、さらに、道具・空間・情報の生産と使用における物質と人間の関わりや環境課題を対象とする研究、人間の認知をはじめとする行動などの評価と行動に関する研究、環境形成作用と社会・経済構造の関係を見据えた環境設計システム(仕組み)のデザインと研究、これにはマネージメントや政策も含まれます。

美術理論研究領域

造形芸術領域(美術、建築、デザイン、工芸、メディア・アートなど)に関する歴史研究および理論研究を行います。造形芸術に関する歴史的、理論的研究は、現在、それぞれの対象領域が拡大しており、また、隣接する諸科学との協働も必然的なものとなっています。ここではアクチャルな制作実践や社会との影響関係に関わる課題の研究も行います。したがって、歴史的、理論的研究を狭い領域の専門性へと囲い込むことなく、開いていくことによって、造形芸術の意味をあらためて問い直します。さらに、専門的な知識として学びとったものを前提としながらも、繰り返し新しい視点からの分析や解釈を実践し、研究のあり方や理論の更新をし、新たな創造の可能性を探求します。造形芸術領域の学術研究者の他、制作をはじめとする造形教育や批評、美術館などの活動に寄与する人材を対象とします。

 

在籍者数

■造形芸術専攻17名

作品制作研究領域 9名
環境形成研究領域 6名
美術理論研究領域 2名

2011年5月現在

博士学位論文

学位記

氏名

専攻

学位授与
年月日

論文題目

内容の要旨及び
審査結果の要旨

博第1号 石川義宗 造形芸術 平成19年
3月31日
シェーカー教徒の家具、および建築デザインの研究
博第2号 鄭渼? 造形芸術 平成21年
9月30日
国際化時代における日・韓・中の食環境道具の研究とデザイン:日韓中の共通道具である箸を中心に
博第3号 金羅英 造形芸術 平成22年
3月31日
精神性の平面的表現
―自作銅版画世界を中心に―
博第4号 Jaime Alvarez
(ハイメ アルバレス)
造形芸術 平成23年
3月7日
コミュニティ形成に向けたモビリティシステムへのアプローチ:社会的組織と集合的文化の維持を目指して
博第5号 朴令順 造形芸術 平成23年
9月15日
主題としての“女性性”―出光真子とユン・ソクナム(尹錫男)、そして筆者(朴令順)の作品をめぐって
博第6号 山内閑子 造形芸術 平成23年
9月15日
車いすのデザインにおける機能と意匠の融合を目指して
― User-centered and Friendly Design of Wheelchairs ―
博第7号 田中千賀子 造形芸術 平成23年
9月30日
近代日本における学校園の成立と展開
博第8号 陳芳如 造形芸術 平成23年
9月30日
台湾日月潭におけるコミュニケーションデザインによる地域イメージ形成
 

*履修概要、開講科目の詳細については下記よりご参照ください。

 

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