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深津有紀

2年次に作った『植物図鑑』は、自分のテーマを突きつめて1冊の本にまとめたもので、大きな達成感を得ることができました。本をめくるという行為に対してどういうものを作ればいいかを勉強する課題で、条件はムサビの植生をテーマに本をつくるということだけ。どんな植物をどのように取り上げ、表現するかはまったく自由で、私は葉の形のおもしろさや重なり具合を表現するため、色の情報は排除し、さまざまな質感の白い紙だけを使ってポップアップ仕立てにすることにしました。忠実に葉っぱの形を再現する作業は本当に大変でしたが、楽しくもありました。これは1つの課題のスパンが長く、自分の表現を突きつめられるからこそだと思います。また、3年次に作った「むすびめ」では、小平市の農家と直売所と消費者のつながりをドキュメンタリータッチの本にまとめました。対象となる人やものに愛着を持ち、何かを伝えたいという思いが大切なのだと気づかせてくれた課題で、また一つ思い出深い作品が増えました。

植物図鑑 210×297mm

植物図鑑

210×297mm
図版と文字組みの構造を学びながら、
ムサビの植生をテーマにA4サイズの本を作る課題。
先生のアドバイスをいただき、白の紙だけで
キャンパス周辺のさまざまな植物の葉っぱを忠実に表現した。

滝田繭子

ダイズさん 210×230mm|78 ページ

ダイズさん

210×230mm|78ページ
通称「レシピ」の授業の課題。昔からある食品なのに、
現代人にはなじみの薄い大豆に親しみを持ってもらおうと制作。
フィギュアはキャラクターのマメト(マメ+ドバト)。

1年前期、色彩空間構成の最初の授業での「トラストウォーク」は、2人ずつペアになり、一人が目隠しをし、もう一人が後ろから言葉で誘導するもの。まだよそよそしさの残る中で、みんながうちとけていくとともに、視覚の重要性を痛感させられました。もう一つ、学科の名物授業である2 年前期の構成演習は、通称「レシピ」と呼ばれ、食材がテーマであれば、内容も表現も自由。料理、写真、イラスト、構成、編集とすべての作業をやらなければいけない大変さはあっても、楽しんで制作できました。視覚伝達デザイン学科はみんな、いいものを作ろうという気持ちが強く、作品のクオリティが高いと思います。それだけに学内展示で人に見てもらうには工夫が必要になります。そこで考えたのがキャラクターのフィギュアを作ること。レシピは作品の見せ方を考える機会にもなった授業でした。視デは互いを刺激し合い、知らないことを教えあえる雰囲気にあふれています。