公開講座「イノベーションとアート & デザインの可能性」

武蔵野美術大学ではアートからデザインまで幅広い領域の中で教養を身につけながらも専門性の高い教育を行い、これまでに6万人以上のクリエイティブな人材を社会に輩出してきました。
このように日本のクリエイティブ産業を支えてきた本学では、第四次産業革命のような新しい技術革新とどのように向き合い、イノベーションを生み出していくのかを重要な課題として捉え、日本の産業界の動向、今日本に求められている人材、先端的な技術など様々な角度から今後の新しい美大の姿を模索していく情報発信型の公開講座を開講します。

公開講座 2017 第1回「 イノベーションとアート & デザインの可能性」講師: 濱口秀司 氏

日時
2017年9月22日(金)18:30-20:00
場所
東京ミッドタウン・デザインハブ インターナショナル・デザイン・リエゾンセンター
受講料
3,000円(当日受付にて承ります)
定員
50名(定員に達した場合は抽選となります)
講師

濱口秀司(はまぐち ひでし)氏

濱口秀司(はまぐち ひでし)氏|monogoto CEO, Ziba Executive Fellow
京都大学卒業後、松下電工(現パナソニック)に入社。
研究開発や全社戦略投資案件の意思決定分析担当などを経て、1998年に米国のデザインコンサルティング会社Zibaに参画。USBフラッシュメモリなど様々なコンセプト作りをリード。パナソニック電工(株)新事業企画部長、パナソニック電工米国研究所(株)の上席副社長、米国のベンチャー企業のCOOなどを歴任。2009年ZibaにDirector of Strategyとしてリジョイン。2013年、Zibaのエグゼクティブフェローを務めながら、自身の実験会社 「monogoto」 をポートランドに立ち上げ、ビジネスデザイン分野にフォーカスした活動を行っている。東大i.schoolエグゼクティブフェロー、慶応大学SDM特別招聘教授。京都大学デザイン学特命教授。大阪大学医学部招聘教授、ドイツRedDotデザイン賞審査員。

公開講座 2017 第2回「 イノベーションとアート & デザインの可能性」講師: 山口周 氏

日時
2018年2月23日(金)18:30-20:00
場所
武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジ
受講料
3,000円(当日受付にて承ります)
定員
30名(先着順)
詳細
講師

山口周氏

山口周(やまぐちしゅう)氏|コーン・フェリー・ヘイグループ株式会社 シニア・クライアント・パートナー
1970年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科卒業、同大学院文学研究科美学美術史学専攻修士課程修了。
電通、ボストン・コンサルティング・グループ等を経て、組織開発・人材育成を専門とするコーン・フェリー・ヘイグループに参画。現在、同社のシニア・クライアント・パートナー。専門領域はイノベーション、組織開発、人材/リーダーシップ育成。
著書に『世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか』『天職は寝て待て——新しい転職・就活・キャリア論』『世界で最もイノベーティブな組織の作り方』など。神奈川県葉山町に在住。

講師からのコメント:
今日、ビジネスの世界でも「美意識」が重要な素養として浮上してきています。
本講演では、そのようなトレンドを生み出した背景について説明します。

三鷹で豊かな美的教養を学ぶ

武蔵野美術大学では2017度よりオープンした施設「三鷹ルーム」で教養系を中心とした公開講座を開講します。本学では「教養を有する美術家養成」を建学の精神とし、専門的な技能を深めるため、多様なジャンルの講義系授業が開設されています。本講座を通じてクリエイティブな人材を輩出する美術大学の教育カリキュラムを体験してください。

講師:関野吉晴

専門領域:文化人類学
探検家・人類学者・外科医。1993年から10年もの歳月をかけ、人類発祥の地アフリカから祖先の拡散の足取りを辿る旅、グレートジャーニーを開始する。この旅はテレビ番組でもシリーズ化され全国放送されている。1999年植村直己冒険賞(兵庫県日高町主催)、2000年旅の文化賞(旅の文化研究所)受賞。2002年に本学教養文化研究室教授に着任し、個性的な授業を展開している。

講師:関野吉晴

第一回
「ヒトは弱さをバネに生き延びてきた。」9月30日(土)
私たち人類は外見上とても弱い動物だ。鋭い牙もなく、爪も平詰め、皮膚は薄く、鱗もない。握力も心細い。俊敏性も劣っている。
しかし、私たちの先祖をたどると、6億年前の小さな脊索動物に行きつく。ナメクジウオのような小さく弱い動物だが、大型の肉食動物がいる中で隠れるように生き抜いた。それ以来、常に弱い存在だった人類だからこそ、強い生き物が滅びる中、その弱さをばねに、新しい力を得ていった。そして人類誕生後も20種類の人類が生まれては滅びる中、私たち現生人類ホモサピエンスだけが生き残った。本講義ではその不思議さを考えてみたい。
*シニアアートプログラム推奨講座
高齢者の方々へ様々な学習機会を提供するため、9月30日(第一回)のみ、65歳以上(申し込み時点)の方は1,000円で受講が可能です。
第二回
「グレートジャーニー、人類の移動、拡散、適応とそれを成り立たせたもの。」10月1日(日)
ホモサピエンスはアフリカを出ると、世界中に移動、拡散していったといわれているが、ペットや家畜を除いて、北極圏を含めて、世界中くまなく居住権を広げた生き物はいない。その動機は何だったのだろうか。私は好奇心と向上心が、その動機だと思ってきたが、世界中を旅しているうちにそうではないことが分かってきた。
熱帯雨林で生まれた人類が最も適応が困難だった極北への適応をいかにしてきたかを見ながら、人類移動の謎を探る。
第三回
「私たちはどのように極限の環境に適応してきたのか(1)高地と砂漠」10月28日(土)
サバンナには多くの動物がいて食料には困らないが、不毛と思われる砂漠に適応することは困難を極めただろう。しかし人類はここをも「住めば都」にしてしまう。また標高5,000メートル近い高地まで居住権を広げた。これらのフロンティアにどのようにしてパイオニアとなり適応していったのかを探ってみる。
第四回
「私たちはどのように極限の環境に適応してきたのか(2)熱帯雨林アマゾン」10月29日(日)
アフリカの熱帯で生まれた人類はアジアや中南米の熱帯雨林に適応するのは朝飯前と思われるかもしれない。しかし、アフリカから出て、砂漠や高地、北極圏を経てから再び中南米の熱帯雨林の中で適応するまでに5万年の月日が経っていて、試練だったはずだ。森の中でどのような適応し、どのような社会を作り、どのような世界観を持つようになったのかを見ていく。
日時
2017年9月30日(土)、10月1日(日)、10月28日(土)、10月29日(日)*全日程10:30-12:00
申込締切
10月25日(水)16:30
会場・アクセス
受講料
各回 1,500円(当日受付にてお支払いください)
*第一回のみシニアアートプログラム推奨講座ため、65歳以上(申し込み時点)の方は1,000円
定員
各回 80名 *定員を超えた場合は抽選となります

講師:志田陽子

専門領域:法学(憲法、言論法・芸術法)
憲法・芸術法が専門。文化的衝突をめぐる憲法や言論および芸術をめぐる憲法問題を研究し、とくに「表現の自由」と多文化社会の問題を扱っている。2000 年より本学教養文化研究室教授として着任し、知的財産権や著作権など、表現者としてのルールをベースに授業を展開している。

講師:志田陽子

第五回
「芸術文化と憲法の歴史 −映画や歌から見えてくる憲法とは−」11月12日(日)
いま、多くの人が関心を持っている「憲法」は、一般市民が「主権者」となって国家にルールを与える、という考え方をとっています。これは世界史的に見て、社会のあり方を土台から変えた出来事でした。そんな憲法は、条文の背後に、「その権利がなかったことで苦しんだ人々」「そのルールを必要とした人々」の物語を無数に抱えています。この講座では、いくつかの有名な映画や歌を題材に取り上げながら、そんな背景を通して、憲法のエッセンスを学びます。
第六回
「表現者の法律ルール入門 −今知っておきたい表現にまつわる法律とは−」11月19日(日)
いまは誰もが「表現者」として活躍できる時代です。「表現」に関する法律も、メディア関係者だけが知っていればよいものではなく、すべての人が知るべきルールになっています。この講座では、「表現の自由の意味」「芸術表現の自由の意味」「肖像権、プライバシー権」「著作権」など、表現者がかならず知っておくべき法律ルールを学びます。
日時
2017年11月12日(日)、11月19日(日)*全日程10:30-12:00
申込締切
11月16日(木)16:30
会場・アクセス
受講料
各回1,500円(当日受付にてお支払いください)
定員
各回 80名 *定員を超えた場合は抽選となります

ものづくりワークショップ

武蔵野美術大学鷹の台キャンパスの本格的な工房を使ったワークショップなど実技系の講座を開講します。

ものづくりワークショップ 自分だけの革小物をつくろう!

革を用いたものづくりワークショップです。革の特性や技法についての簡単なレクチャーの後、実際に革に触れ、道具を使って自分で考えた形に切り、縫い合わせることで、自分だけの革小物をつくります。つくることができるのは、ペンケース、名刺入れ、カードケース、ブックカバーなどの実用品で、最後は名入れをしてお持ち帰りいただけます。革は長く使い込むことのできる素材です。今回の講座では、「ものづくり」を楽しみながら、自分でつくったものを長く使うことの喜びも知ることができます。親子での参加はもちろん、大人一名での参加も可能ですので、奮ってご参加ください。

自分だけの革小物をつくろう!

制作例
日時
2017年6月18日(日)10:00-16:00 *受付:9:30
場所
武蔵野美術大学 鷹の台キャンパス 14号館 ID工房
受講料
(1)6,000 円[定価・一般]
(2)5,000 円[早割]*4月28日(金)〜5月18日(木)までにお申込みいただいた方が適用されます。
(3)4,000 円[親子割]*小学生(1〜6年生)1名、大人1名のセット価格です。お連れの小学生が2名以上の場合は、追加1名につき2,000円徴収します。
講師

田中桂太教授

田中桂太教授(工芸工業デザイン学科)
1993 年に本学工芸工業デザイン学科ID 専攻を卒業後、(株)東芝に入社。東芝電池(株)と協同で開発を行ったLEDライトは、2005年グッドデザイン賞の金賞と2006年レッドドット賞(ドイツ)受賞。2006年、本学工芸工業デザイン学科専任講師に着任。

ものづくりワークショップ 練り込み技法で作るデザートボウル

陶磁器の人気技法の一つである練り込みを使って、アイスクリームやヨーグルトなどに合うデザートボウルを作ります。練り込みは、中国の古い技法です。数種類の色の異なる土を混ぜ合わせ、マーブル模様を作ったり、ちぎったり、切り抜いたりした土を貼り付け、手軽に装飾を楽しむことができます。初回は、技法説明の後、粘土板に模様を作り、型で成形します。2回目は、釉薬を施して窯詰めを体験します。できあがった器は、後日ご自宅にお送りしますので、普段の生活でもお使いいただけます。小学生のお子さんや陶芸が初めての方でも楽しんで作ることができますので、奮ってご参加ください。

練り込み技法で作るデザートボウル

制作例
日時
2017年8月5日(土)、12日(土)全2回 13:00-16:00 *受付:12:30
場所
武蔵野美術大学 鷹の台キャンパス 14号館 陶磁工房
受講料
(教材費・郵送費込)
(1)8,000 円[定価・一般]
(2)6,000 円[親子割]
*[親子割]は、、小学生(3~6年生)1名、大人1名のセット価格です。お連れの小学生が2名以上の場合は、追加1名につき2,000円を徴収します。
*1名につきうつわを2つ(親子の場合は4つ)制作いただけます。
*完成品の郵送は8月中を予定しております。
講師

西川聡教授

西川聡教授(工芸工業デザイン学科)
1991年より個展を中心に作品を発表。同時にテーブルウエアの企画、デザインやホテル、レストランの食器やオーナメントを手がける。2008年工芸都市高岡クラフトコンペティション優秀賞、2000年奨励賞。1999年クラフト全国公募札幌優秀賞、北の菓子器展奨励賞。2013年、本学工芸工業デザイン学科教授に着任。

Explore the Design
(武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジ )

開催趣旨 公開講座「Explore the Design」は、広大なデザインの世界を探求しそのコアを見出すことをテーマとする講座です。平成24年度に「トップデザインセミナー」として始まった本講座は、デザインに様々な形で関わるフロントランナーの方々からメッセージを発信していただくことにより、デザインが果たす役割を知り、今後の更なる可能性を多くの皆様と共に考え、共有することを目指しています。

過年度の開催概要

平成28年度

第6回
講師:北川フラム 氏(アートディレクター)
平成28年6月17日(金)18:30-20:00 終了後交流会
第7回
講師:佐藤卓 氏(グラフィックデザイナー)
平成28年11月9日(水)18:30-20:00
第8回
講師:堺大輔 氏(チームラボ取締役)
平成28年12月9日(金)18:30-20:00

平成27年度

第1回
講師:津村耕佑 氏(ファッションデザイナー/空間演出デザイン学科教授)
平成27年6月12日(金)18:30-20:00 終了後交流会
第2回
講師:中島信也 氏(東北新社取締役/CMディレクター/本学客員教授)
平成27年7月17日(金)18:30-20:00 終了後交流会
第3回
講師:鈴木康広 氏(アーティスト/空間演出デザイン学科准教授)
平成27年9月4日(金)18:30-20:00 終了後交流会
第4回
講師:菱川勢一 氏(映像作家・脚本家・写真家・作詞家/武蔵野美術大学基礎デザイン学科教授)
平成27年11月27日(金)19:00-20:30 終了後交流会
第5回
講師:関野吉晴 氏(武蔵野美術大学 教授)
平成28年2月26日(金)18:30-20:00 終了後交流会

平成26年度

第1回
講師:梅原真 氏(デザイナー / 本学客員教授)
平成26年6月6日(金)18:30-20:00 終了後交流会
第2回
講師:萩原富三郎 氏(株式会社良品計画 くらしの良品研究所コーディネーター)
平成26年7月18日(金)18:30-20:00 終了後交流会
第3回
講師:宮島慎吾 教授(武蔵野美術大学 基礎デザイン学科)
平成26年10月3日(金)18:30-20:00 終了後交流会
第4回
講師:森雅志 氏(富山市長)
平成26年11月28日(金)18:30-20:00 終了後交流会
第5回
講師:小泉誠 教授(武蔵野美術大学 空間演出デザイン学科)
平成26年12月12日(金)18:30-20:00 終了後交流会
特別版
講師:藤原和 氏(陶芸家・藤原家当代/ミラノ万博サポーター)
ファシリテーター:長澤忠徳 氏(武蔵野美術大学デザイン情報学科主任教授)
平成27年3月23日(月)18:30-20:30 終了後交流会

平成25年度

第1回
講師:講師:宮沢功(環境デザイナー、公益社団法人日本サインデザイン協会常任理事、都市環境デザイン会議会員、ヨシモトポール株式会社 顧問)
平成25年5月24日(金)18:30-20:00 終了後交流会
第2回
講師:國重健(トヨタ自動車株式会社 デザイン本部 グローバルデザイン企画部 主査)
平成25年6月21日(金)18:30-20:00 終了後交流会
第3回
講師:山田晃三(株式会社GKデザイン機構 代表取締役 社長)
平成25年7月19日(金)18:30-20:00 終了後交流会
第4回
講師:片山正通(インテリアデザイナー 株式会社ワンダーウォール代表/武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科教授)
平成25年11月15日(金)18:30-20:00 終了後交流会
第5回
講師:柴田文江(プロダクトデザイナー デザインスタジオエス 代表)
平成26年1月10日(金)18:30-20:00 終了後交流会

平成24年度

第1回
講師:原研哉(本学基礎デザイン学科教授、グラフィックデザイナー)
平成24年 5月11日(金)18:30 - 20:00 終了後交流会
第2回
講師:深澤直人(本学基礎デザイン学科教授、プロダクトデザイナー)
平成24年 6月29日(金)18:00 - 19:30 終了後交流会
第3回
講師:勝井三雄(社団法人日本グラフィックデザイナー協会理事、本学名誉教授)
平成24年 7月27日(金)18:00-19:30 終了後交流会
第4回
講師:芦原太郎(芦原太郎建築事務所所長、社団法人日本建築家協会会長)
平成24年 9月21日(金)18:40~20:10 終了後交流会
第5回
講師:浅香嵩(公益社団法人日本インダストリアルデザイナー協会理事長、有限会社デザインスタジオトライフォーム代表)
平成24年 10月12日(金)18:00-19:30 終了後交流会
第6回
講師:外山雅暁(経済産業省 商務情報政策局クリエイティブ産業課 デザイン政策室室長補佐)
平成24年 11月30日(金)18:00-19:30 終了後交流会
第7回
講師:田村大(東京大学i.schoolディレクター、株式会社博報堂イノベーションラボ上席研究員、一般社団法人Maru協会代表理事)
平成24年 12月21日(金)18:00-19:30 終了後交流会
第8回
講師:河合淳也(三井不動産株式会社 柏の葉キャンパスシティプロジェクト推進部 部長)
平成25年1月18日(金)18:00-19:30 終了後交流会