演出家 小池博史とグロトフスキ研究所の国際共同制作舞台「N/KOSMOS-コスモス」

日程 2024年3月21日(木)~2024年3月24日(日)
*開催日時はリンク先参照
場所 東京芸術劇場シアターイースト(東京都豊島区西池袋1-8-1)

柳澤梨夏さん(空間演出デザイン学科4年)、肥田野琴香さん(芸術文化学科3年)、柿沼百葉さん(油絵学科3年)、木村杏さん(空間演出デザイン学科3年)、石田明梨さん(空間演出デザイン学科2年)が参加する公演のお知らせ。
公演時間等、詳細は以下のリンク先をご覧ください。

N/KOSMOS-コスモス

N/KOSMOS-コスモス

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昨年2月、世界的に知られたポーランドのグロトフスキ研究所と幣プロジェクトの国際共同制作・公演をポーランドのヴロツワフにて行いました。
それが装いも新たに、『N/KOSMOS-コスモス』として東京芸術劇場シアターイーストにて、3月21日(木)〜 24日(日)、上演いたします。

あらすじ
主人公の青年が、友人と共に行き当たりばったりで借りたアパートの部屋の周辺で、不可解と思い込めば思えなくもない出来事が次々と起こる。しかし、それらは妄想によって勝手に関連付けられた出来事とも言えるが、青年はそれらをなんらかの事件の予兆だと考え、観察をはじめる。しかし、彼の頭の中はそれ以上に、住民の若き夫婦の情事や、夫人の小間使いの唇に支配され、次第に混迷していく...。

小池が演出する「コスモス」では、方向性を失い、惑い、次第に混迷を深め、氾濫する情報によって視野が狭くなってしまう現代社会を、1960年代に書かれた小説に仮託して描きます。様々な現象やオブジェ、偶然に置かれているもの全てが矢印に見え、それに対して偏執的ともいえるほどの探究心を見せる人々。偏執的思考はさらなる狭隘を生み、薄気味悪さが広がり、暴力へと発展し、どこにも正義がない状態が残されていきます。

Nは英語のNew、ポーランド語ではNowy のNに当たります。
本作品はノーベル賞の候補にも上がったゴンブローヴィチの最後の小説であり、まさしく迷宮に入っていくかの如き混沌とした作品です。
ポーランドからは5人の出演者と1人の音楽家が来日。音楽家は作曲家でもあるヴァツワフ・ジンペル。彼のアルトクラリネットのソロ、それはそれは素晴らしいもので、昨年の音楽制作時も、非常に楽しい会話から音が次々と生み出されていきました。
さらに今回は現代美術家の山上渡が加わり、去年にはない驚くべき美術が展開されます。時間が経つに連れて徐々に沁みてくる作品となるでしょう。
本作品は昨年2月にポーランドの文化都市ブロツワフで上演され、昨年1年間の演劇作品群のベストにも選ばれている作品です。
また本公演は「2024 都民芸術フェスティバル」現代演劇部門の参加プログラムとして選出されています。

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