学科理念・教育目標

建築学科は、「室内から都市全体の環境に至るまでを、快適な人間生活のための空間として総合的に計画し造形し得る人材を育てる」建築デザイン教育を基本理念とし、1965年に創設されました。価値ある生活環境の創出を目指し、幅広い教養、工学的知識と造形能力を身につけた建築家・デザイナーを育てることを目標としています。

建築学科では教育において、以下の視点を重視しています。

  • 建築には、人間の活動を支え、居場所となる良質な環境をつくる役割があります。室内から住宅、各種の建築、都市、地域、地球環境まで、人間の関わる空間すべてが学びの対象です。課程も自然科学、人文科学、社会科学、芸術学の領域に広がります。
  • 建築は、常に社会の仕組みと不可分の存在であり、建築行為はこの社会の仕組みに働きかけ、新たな社会の創造に関わります。建築を価値の表象としてとらえ、歴史的考察や現状把握のための分析能力を養います。
  • 建築は、常にそれが立地する場所に関わります。空間を構成する造形能力を習得するだけでなく、人間の生活の基盤である場所や地域と建築との有機的で豊かな関係の構築を考察します。

こうした内容を具体的な空間の設計として集約し、総合化する演習を最も重視しています。学部の4年間を通じて、全員が必修科目として学ぶ「設計計画」は、その絶えざる探求にほかなりません。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

建築学科では、一年次から四年次まで開設される建築、環境デザインの演習「設計計画」をカリキュラムの中心としています。1〜2年次は全員が共通の課題に取り組む基礎課程、3年次以降はテーマ、ジャンルに分かれた専門課程(スタジオ)に大別されます。
いずれも、用途や条件に応じた空間構成の計画・設計に加え、構想と現実を結びつけて建築設計を理解する原寸制作や、コミュニケーションを鍛える共同制作、実社会との関係の中で設計する地域連携の課題を組み込んでいます。
講義科目は、学生が自身の設計を通じて講義に実感を持ち、設計に方法的技術的裏付けを得るために、上述の演習「設計計画」と連動するカリキュラムとしています。計画・意匠系と技術系(構造・環境工学)に大別されますが、美術大学の建築学科であるため前者の充実が大きな特徴です。建築形態論、建築意匠、建築デザイン論など建築造形理論に関する科目、環境計画、庭園史、ランドスケープ概論、都市デザインなど環境デザインに関する科目、造形表現を広げる基礎造形、造形演習、写真表現の科目などを開設しています。
一級建築士をはじめとする建築士受験に必要な指定科目が開設され、必要な科目および単位数を履修することで受験資格を得られます。
全学的なカリキュラムについていえば、芸術に関する文化総合科目が多数開設され、絵画、彫塑、デザインの実習科目が必修科目であることが、美術大学らしい大きな特色となっています。

アドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)

理念・教育目標に共感し、建築および環境のデザインを志す人を募ります。

  • 建築や風景に感動を憶え、その美の表現に意欲を持つ人
  • 既成概念にとらわれず、建築・環境デザインを通して創造的に時代を開こうとする人
  • よりよき人間生活の空間の創造に強い関心を抱く人

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

学科理念・教育目標のもと編成されたカリキュラムの卒業所用単位を満たし、独自の研究テーマを獲得しながら、実社会や大学院で主体性をもって活動する力量を備えているかを評価します。

卒業制作・研究については、指導担当教員全員が揃うなかで行われる成果品のプレゼンテーションに対する評価とともに、平常の活動実績を総合化して最終評価をします。