専門コース以外の領域も幅広く学び柔軟で斬新なデザインを世に送り出す。

クラフト[CD]、インダストリアル[ID]、インテリア[INT]のすべての領域に共通する造形感覚、色彩感覚、構成能力、そして美意識を養えるように、基礎実習や基礎演習に力を入れています。そこで各自の適性を見極めた上で、2年次後期より三つのコースに分かれ、より専門性の高い学びが始まります。

2年次後期から引き続き、各コース、専攻に分かれて、それぞれの専門性を追求していきます。作品制作に打ち込む学生には個性の確立、コースによっては産学連携、インターンシップなど社会性を身につける機会も豊富に用意して、人の生活に必要なコトとモノを提案できる力を養います。

カリキュラム

全体

クラフト、インダストリアル、インテリアの3領域3コースはそれぞれ社会の受け入れ方にかなり違いがあります。しかし工芸工業デザイン学科基本理念には造形感覚、色彩感覚、構成能力、何よりも美意識に於いて共有できるように、基礎実習、基礎演習に力をいれます。

1年次

基礎実習として専任教員全員が各専門分野の講座を開設し、工芸の基本的な素材、金属、木材、土、ガラス、繊維に直に触れ、各自の資質と重ね合わせ実体験すること、加えて工業製品や家具など量産を目的にデザインするための学習、またコンピューター、製図、立体構成、プレゼンテーションスキルなど演習を行います。これは学生の選択による必修授業とします。
同時に描写力、表現力を養うための絵画、幅広い観点を他学科で学ぶ造形総合科目を学びます。

2年次

前期は絵画、素材、造形、空間、コンセプトのそれぞれの観点で表現を学ぶ課題から2課題選択します。そして本学科授業からひとまず離れ、確かな感性と美意識を養うため彫塑の授業を受けます。同時に、プロダクトデザイン理論で進路、方向性を促します。各自の適正等を見極め、各専攻コースを決めてゆく大切な節目となり、より専門性の高い学習へと移ります。後期よりクラフト、インダストリアル、インテリアの3つのコースから選択し、より専門性を高める段階に入ります。
この選択は各自のこれからの人生設計を左右する重要な岐路となり、熟考が要求されます。

3年次

クラフトデザインコースでは5つの工芸素材、金属、木材、土、ガラス、繊維を実際に手作業によって作り上げることを大前提にカリキュラムを組み立て、各素材に分かれます。専攻によっては伝統的な技術を踏襲しながら現代社会にふさわしいモノ作りをすること、新しい試みや異素材との組み合わせ、時にはファインアートも取り入れます。柔軟な感性と造形感覚を磨き人間の尊厳を大切にした創作活動を目指します。
インダストリアルデザインコースでは様々に変革する身の回りの家電、自動車、その他プロダクト製品すべてを対象とし、広い視野をもっていかに人間性を大切にしながら多くの要素を整理し総合的にまとめる能力を養う指導を行います。科学技術の進化や生活環境の変化、その他資源、環境問題にも重大な影響が及ぶ仕事であることを認識することを考慮します。
インテリアデザインコースでは人間の生活のための道具、それらを包含する空間とその相互関係を学びます。生活環境における高い造形性を追求します。同時に人間の意識、行動を踏まえて家具、照明などインテリアエレメントのデザインを素材、技術と共に学びます。公共空間、商業空間、屋外環境デザインなども対象とします。生活環境を、家具から空間までスケールを横断し、価値を生み出す能力を養うことを目標にします。

4年次

各コース共に専門性を追求し各自将来の方向性を確認すべき研究のまとめに取り組むこと、そして卒業制作に向け様々な実験を繰り返し、結果を出すことを促します。コースによっては、産学、インターンシップなどを奨励し、社会性を身につけることまた作品制作に打ち込む学生には個性の確立など着実に成果が上がることを見極めます。