学科理念・教育目標

工芸工業デザイン学科は1959年に生産性美術計画者(当時の用語)の養成の場として、産業デザイン科の名称で本学に設立されました。当時の日本の状況は、第二次世界大戦後の混乱から抜け出し、経済の基盤を築く産業界の活動が大きく動き始めて、家庭用電化製品の普及や、純国産自動車の生産がはじまっていました。デザイン界ではすでに、日本インダストリアルデザイナー協会(1947年)、日本デザイナークラフトマン協会(1951年)、日本インテリアデザイナー協会(1953年)と相次いで設立されており各領域のデザイナーの活動は、私たちの日常生活の隅々にまで浸透し、社会生活に大きな影響力を与えつつありました。そのような世相の中で、工芸工業デザイン学科は、伝統的な工芸技術を継承しつつ、工芸の世界を広く解釈して、産業的な側面を考慮し、現代生活の中に活用出来るモノ作りを基軸にデザイン活動を繰り広げてまいりました。社会と個人のフィロソフィーを大切にした3つの領域を1つの学科としてまとめた新しいタイプのデザイナー養成教育機関の発足となり、これは本学が日本で最初になります。急速な技術革新を経て、今日なお発展して行く産業社会に対応しながらより望ましい生活環境を構築する役目を担う「インダストリアルデザインコース」。人の活動空間を人の寸法とその行動からの環境づくりや、人の住まいを中心とした住み良い環境空間を考察する「インテリアデザイン」。技術に偏重しないアプライドアートの世界を展開する「クラフトデザインコース」。この3つの領域から、日常生活に密着した様々なデザインされた道具や素材の研究を繰り広げます。ID(インダストリアル)、INT(インテリア)、CRAFT(クラフト)と領域は分けて学びますが必要があれば、その領域を超え追求を深めることが可能な学科であることが特徴で、そこから生まれる柔軟で斬新なデザインを世に送り出すことを目標とします。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

インダストリアル、インテリア、クラフトの3領域3コースはそれぞれ社会の受け入れ方にかなり違いがあります。しかし工芸工業デザイン学科基本理念には造形感覚、色彩感覚、構成能力、何よりも美意識に於いて共有できるように、基礎実習、基礎演習に力をいれます。

アドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)

我々人間を中心としたより良い生活環境を築くためすべての工芸作品、工業製品を対象として、いかにすれば快適に過ごせるかを考え、人の生活に必要なコトとモノを具体的に提案、学習をする場です。これは人間が織りなす多くの問題を正確な目で整理し、広い視野に立って解決策を探ること、加えて資源問題や、環境問題などをグローバルな視点で捉えること、私たちはこのような未来へつなぐ使命と責任を持つ人材を求めます。

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

各コース、専攻によって専門性の追求および成果について評価されますが、工芸工業デザイン学科として、造形力、思考力、表現力など総合的に卒業制作に反映、集約されているかを評価します。その他、主体性をもって制作出来ていること、自身が計画、制作してきた卒業制作を正確に発表出来たかどうか、その能力を備えているかを確認し、さらに自己管理能力、社会性を備えているか、或いはその姿勢がみられるかを総合判断します。