日本画基礎Ⅴ(2年次)

鏡に書いた自画像

鏡、アクリルガッシュ|H900 × W300 × D20mm

日本画の基礎を学ぶ授業でしたが、自由な表現が許される課題だったので、対象を観察、理解し、描写するという絵画表現のプロセスに、変化を与えられる作品を描いてみようと思いました。鏡に映った自分の姿をそのまま鏡に描くというアイデアは、ホワイトボードにうっすらと映った自分の姿を、マーカーでなぞってみた経験がヒントになっています。薄塗りでは絵具が鏡面にうまく定着しなかったため、油絵のような厚塗りにも初めて挑戦しました。目の位置やポーズが少しでもずれると絵が破綻してしまうため、身体を硬直させながら絵筆を動かすのが大変でしたが、「絵を描いている絵の中の自分」と「それを実際に描いている自分」が合わせ鏡のように感じられ、描き手と絵の関係性について考える良い機会になりました。日本画学科は「伝統」のイメージが強いかもしれませんが、新しい表現にも寛容です。学んできたことを生かしながら、今後はインスタレーションにも取り組んでみたいと思っています。(2年|佐藤洸)

3年次 絵画実習Ⅳ

ほとり

土佐麻紙、岩絵具|H1255 × W1850 × D35mm

夏季休暇中に出かけたスケッチ旅行で、山、川、寺社などさまざまなものに触れ、とても良い刺激を受けました。天候や時間による色彩の移り変わりを目の当たりにし、色の扱い方など、自分の表現の幅が広がったと感じます。今回の課題は自由制作ということで、以前から取り組んでいた風景画、その中でも水と自然との関係性を描くことに挑戦したものです。目の前にある景色を単に再現するのではなく、水の存在感や木々の形、それらが関係し合う空間を、どうやって表現するかに重きを置きました。水の表現で悩んでいるとき、先生から技術的なアドバイスとともに「少し休んでみてもいいよ」と言ってもらえたことで、冷静になってその後の作業を進めることができたと思います。まだまだ納得できていないところはあるものの、自分の好きな描き方や表現だけを続けていても、本当に良い絵にはならないのかもしれないと気付けたことが、この課題での発見でした。(3年|齋藤梧太)