絵画基礎Ⅰ 1年次

【絵画基礎Ⅰ】は「版で描く」という感覚体験を学ぶ1年次初めの授業です。ドローイングとリトグラフによる基礎版画実習を通して、基礎的な造形力と具体的な技術、技法を習得するとともに、直接的な描画表現と間接的な版表現の感覚的な差異を理解し、作品が刻々と変化する版表現へ柔軟に対応できる感覚を養います。

工芸制作Ⅱ 2年次

版画専攻はファイン系として多様な美術表現に向き合いつつ、デザイン領域にまたがる学びを深めることができます。なかでも【工芸制作Ⅱ】では、新しい印刷技術や写真による実習を行う「デジタル表現演習」や、古くからある木口木版の技法演習と関連づけて、絵本や出版、印刷に関連する知識や技術を学ぶ授業を展開しています。

版画実習Ⅳ 3年次

熊谷陽奈子『Times』

デジタルプリントにアクリル絵具、クレヨン、スチレンボード|H910 × 605mm

より高度な専門性を追求し、主専攻とした版種で自由なテーマの制作に取り組む【版画実習Ⅳ】。版種ごとの特性を持つ素材に着眼し、道具や薬品、インクや絵の具の組成を探ったり、支持体となる紙や布の知識を深めたりしながら、多角的な視点で版表現を捉えます。油絵専攻との合同コンクールとして、作品を適切に展示できる力も養います。

卒業制作 4年次

芦川瑞季『パーソナルスペース』

紙、リトグラフ|H900 × W1200mm ×4点、H941 × W694mm ×3点

自分の居場所を見つけるというテーマで外の世界を取材し、Photoshopでの編集を経て創り出された私的イメージを、あえて手描きリトグラフによって描き起こした作品。仮想と現実の往還で辿り着いた自分の居場所として認めることのできる独自な世界は、多くの情報に囲まれて確かな現実を実感できない現代を生きる人たちの感覚をよく表しています。白黒の印刷ゆえの直截な訴求力と相まって、絵としての鮮烈なリアリティがあります。