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河合佑樹

版画専攻では3年次前半に、木版、銅版、リトグラフ、シルクスクリーンの4版種の技術を徹底的に学びます。各版種いずれも圧倒されたのが、工房の設備、銅版のプレス機などは、日本一といわれる大きさと聞きました。しかも版画専攻は1学年20数名なので、分かれると1工房あたり6~7名。4年生と院生とを合わせて実質10数名で、その立派な工房を独占できるわけです。もちろん大きな設備は共用ですが、逆に上級生が機器の扱いを教えてくれるなど、先輩後輩の関係が近いというメリットもある。技術面だけでなく、進路の情報なども教えてもらえるのでありがたいですね。特別授業では海外の著名なアーティストの制作指導を受けられるなど、本当に恵まれた環境で密度の濃い勉強ができている、と実感します。今、学んでいるシルクスクリーンは、印刷など実社会とのつながりも深く、その点でも興味深い。将来、仕事に生かす道も考えながら、しっかりと技術を身につけようと思います。

untitled 麻布、インク|1300mm×1300mm

untitled

麻布、インク|1300mm×1300mm
1年次の秋に制作した絵画作品。
シルクスクリーンで大まかな当たりを刷った上に
ボールペンで線画を描き加えた。完成まで約2か月、
じっくりと取り組んだ分、印象も強い。


鈴木富美子

storage シルクスクリーン|マットフィルム、アニメフィルム 910mm×1017mm

storage

シルクスクリーン|マットフィルム、アニメフィルム
910mm×1017mm
進級制作。十分に時間をかけて、心に思い描いたものを素直に出し、自分が表現したいテーマをつかむきっかけとなった作品。

自分の頭の中にある“ 記憶”や“ 時間”のイメージを表現したい、というテーマを心に抱いてきました。それを初めてうまく出せたかな、と思えたのが、2年次末の進級制作で提出した『storage』という作品。フィルムを重ねて時間の層を表現したのですが、その後、授業でさまざまな版表現も経験したことで、もっともっと幅広い技法があることを知りました。作品づくりの過程で具体的なアドバイスをいただけるので、その都度新たな発見があり、それによって自身のテーマや表現したいものも、少しずつ変化していきます。最近では時間というあいまいなものよりも、例えば“ 老い”といった人間の根源的な部分に興味が出て、表現したいと思うようになりました。現在リトグラフを専攻していますが、一つに絞るのではなく違ったアプローチや版表現を試し、ペインティングなども含めて、作品ごとに一番合った方法を模索していけるようになりたいと思います。