中原俊三郎

中原俊三郎(なかはら・しゅんさぶろう)
NAKAHARA Shunsaburo

専門
インダストリアルデザイン
Industrial Design
所属
工芸工業デザイン学科
Industrial, Interior and Craft Design
職位
教授
Professor
略歴
1994年4月着任
1961年大阪府生まれ
武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン学科卒業(学士)
研究テーマ
ライフスタイルとデザイン研究、社会課題研究(子どもと高齢者の事故予防の研究)

'90年(株)日立製作所デザイン研究所、本社宣伝部を経て(株)サブロウデザイン設立
'91年 日本経済新聞社主催「国際デザイン・ザ・フューチャーコンペティション」優秀賞
'00年 小糸工業・三菱商事主催「長距離旅客機シートデザインコンペティション」優秀賞
'03〜'05年 毎日新聞夕刊デザインコラム「ものデザイン事情」連載
'08年〜’11’16’17 台湾教育部デザインワークショッププログラム(SPOSAD)
'11年 台湾創意設計国際論壇、上海視覚芸術学院 国際会議、国際工業デザイン団体協議会(ICSID)General Assembly XXVII国際会議
'12年 台湾亜洲大学 国際シンポジウム講演
'13年 中国西北大学講演、西安理工大学講演、国際工業デザイン団体協議会(ICSID)General Assembly XXVIII国際会議
'14年 中国美術学院 国際交流協定締結20周年記念式典講演
'16年 アリペイ支付宝「第4回クリエイティブデザインキャンプ」ゼミ参加最優秀賞
'17年 アント フィナンシャル「第5回 2017 CREANT 国際デザインフォーラム」コンペ審査委員
'18年 上海視覚芸術学院 設計学院ワークショップ
日本認知科学会会員、日本インダストリアルデザイン協会(JIDA)’21年〜社会課題研究委員会 委員長、'23年〜理事

I graduated from the industrial design course in the Department of Industrial, Interior, and Craft Design at MAU’s College of Art and Design in 1985.
I then joined Hitachi’s Design Center, where I was responsible for developing audiovisual product designs for overseas markets.
I left the Design Center in 1990 and set up Saburo Design Co., Ltd., where I continue to be involved in corporate design development and design consulting.
In 1994 I became a full-time faculty member in MAU’s Department of Industrial, Interior, and Craft Design.
My research theme is the study of lifestyle design, which has developed distinctive designs by targeting the values of diverse users across the generations.
And social issue research for children and the elderly.
Putting this research into practice, I have been involved in many fruitful examples of joint research between industry and academia.
Since I have built good relationships with many companies, I will continue to promote many industry-academia collaborations to provide students with practical education and high-quality research opportunities.
I am a member of the Japanese Cognitive Society, Chairman of the Social Issue Research Committee of the Japan Industrial Design Association(JIDA)and Director of JIDA.


日立ポータブルコンポーネント MS-W600
海外仕様モデル

日立CDプレーヤ DA-W600CD
海外仕様モデル

レスカ ソルダーチェッカ SAT-5100
(試作)


教育概要

多様な産学官連携
IDコースの産学官連携事業は、産学共同プロジェクトや協力授業、またワークショップなど国内外のさまざまな企業、自治体、大学などと実施している。
「産学共同プロジェクト」は、教育現場の知的財産を社会に役立てる「社会への貢献」と、実践的な教育体験の「学び」とのウェルバランスを重視する。依頼テーマは、未来を見据えた製品開発や、生活者の経験価値から製品とサービスを構想するテーマまで幅広い。
大学と企業が一体となって、学生を育成する「協力授業」は、新たな教育スタイルの創出である。企業の企画担当やデザイナー、また設計者などの経験豊富な実務者が、研究室と協働して学生の能力や持ち味を引き出していく。企業は、次代を担う若い感性に期待している。

ライフスタイルとデザイン研究
70代でも若々しい気持ちを保ち続ける人はいる。20代でも落ち着いた生活を求める人もいる。価値観は年代を超えて共感を呼び、絶えず年代を超えて新しい価値観が生まれる。ユーザーの様々な生活シーンを基軸に、生活者の「リアルな実態」を分類してカテゴリー別に括り直すと、これまでと異なる新しいユーザー価値が見えてくる。価値観から発想するプロセスは、固定概念を払う特色あるデザインへと展開できる。


多様な産学官連携事業の事例

「FUJIFILM-Project 世界は、ひとつずつ変えることができる」
富士フイルム(株)デザインセンター2017年

テーマ:「学生と大学と企業が共に原点回帰し、もっと独創的且つ創造的なデザインを生み出す」
富士フイルムの主要な3事業である3アイテムを産学の対象に絞り込み、学生の視点と価値観でさまざまなライフスタイルを掘り起こし、ブランド、プロダクト、UI、サービスにおいて、全く新しい考え方のデザインを提案するもの。最終プレゼンテーションは、富士フイルムデザインセンターで各事業本部長を招き実施した。

(左)写真を撮る時の、カメラの持ち方や構え方を徹底的にこだわった、インスタントカメラの提案。
(右)大学生活の環境変化による肌の悩みを3段階に分けて、それぞれの悩みをサポートするスキンケアの提案。学生の肌の変化に寄り添い、美しい大人の女性へとエスコートしていく。

「クリエイティブデザインキャンプ/国際交流ワークショップ」
アリペイ(中国)2016年

テーマ:「新しい買い物ライフの決済サービスの提案」
アリババグループ(阿里巴巴集団)傘下のアントファイナンシャル(蚂蚁金服)の一員であるアリペイ(支付宝)が協賛するデザインプロジェクトワークショップ。異なる国と地域の社会・経済活動を俯瞰し、様々な問題点やビジョンを参加大学同士が共有しながら、グローバルな思考でデザイン価値に触れる良い機会となった。提案デザインの領域は、システム概念モデル、プロダクト、UI、サービス。

「協力授業」
(株)日立製作所、日立グローバルライフソリューションズ(株)2019年

テーマ:「Eco Experience Design」
企業が授業に参画し研究室と共に学生を育成する、新しい授業スタイルの協力授業を実施した。エコをテーマに、デザイン学生が持つ感性で、生活者の経験価値を見出し、新しい製品やサービスを考える視座とコンセプトを導きながら具体的なデザインを提案する。ステークホルダーマップの制作など、さまざまな思考を整理するための実践的なビジネスフレームワークの体験ができた。

(左)エネルギーの使用状況を手もとの地球儀ディバイスに反映させて、他人事を自分事に転換させるサービスとプロダクトを提案。
(右)ビジネスの流れをマップで整理するステークホルダーマップ。

主な産学官連携事業の実例

  • 2022年
    「協力授業」パナソニック コネクト(株)、コクヨ(株)
    「産学共同」わらアートプロジェクト「新潟市」(全学対象)
  • 2021年
    「協力授業」パナソニック(株)CNS社、コクヨ(株)
  • 2020年
    「協力授業」ソニー(株)
  • 2019年
    「協力授業」ソニー(株)、(株)日立製作所+日立グローバルライフソリューションズ(株)
    「産学共同」わらアートプロジェクト「新潟市」(全学対象)
  • 2018年
    「産学共同」(株)日立製作所(全学対象)
    「協力授業」ソニー(株)、富士フイルム(株)
  • 2017年
    「産学共同」富士フイルム(株)
  • 2016年
    「国際交流ワークショップ」アリペイ支付宝(中国)
  • 2013年
    「産学共同」玉川衛材(株)
  • 2012年
    「産学共同」(株)イセキ
  • 2011年
    「産学共同」LG Electronics Lab.(韓国)
  • 2010年
    「産学共同」バクスター(株)、(株)スタジオグラフィコ