佐々木慶一さん（2011年芸術文化学科卒業）の展覧会のお知らせ。

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昨年から1年すこしかけて、函館に住んでいたり、あるいは函館と縁ある女性たちの肖像画をメインに描いてきました。
私が彼女たちと知り合いもっとも興味をいだいたのは、外見にとどまらず彼女らの内から感じられる、つかみどころのない気配でした。それはどこからか漂ってくる、えも言われぬ芳香にも似ていて、私の気持ちを引きよせました。
画家はモデルとの一会において、一瞬の煌きのような調べを覚えて魅了され、その人たちから贈られた豊かな情感を絵画表現へ映すことに腐心することがあります。そして贈られてきた感覚は、多くの出会いの中において気がつくことのある、モデルたちからの幸福な霊感（インスピレーション）として、制作を魅力的な機会とします。
たとえば私が帰函したのちに知り合った高橋江里加さんのように、異性である私が知りえない気づきを、モデルのひとりとして、贈り続けてくれる人たちがいることもあります。
そうした彼女たちの心の映し（イマージュ）が絵の根源となり、一縷の至福を私の制作にいだかせているのかもしれません。
佐々木慶一　2017年10月

略歴
2003年　函館西高等学校卒業
2011年　武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科卒業（優秀賞）
2009年〜10年　パリ国立高等美術学校留学（奨学生）
2013年　金沢美術工芸大学大学院芸術学専攻修了（修士）
2013年〜14年　グルノーブル第3大学スタンダール校留学（フランス）
現在　全日本肖像美術協会会員

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