絵画基礎Ⅳ(空間と構造)1年次

井上由似花『Medicine of LIFE』

油彩、キャンバス|F40(H803 × W1000mm)

絵画によって呼び覚まされる世界の広がりを私たちは空間と呼びます。言い換えれば、平面上に何かを捉える絵画のさまざまな技法は、すべて空間をつかむための方法であると言ってもよいでしょう。【絵画基礎Ⅳ】ではこの空間の役割と意味を理解し、制作や研究を通して各自の空間表現のあり方を魅力的なものに進化させていきます。

絵画基礎Ⅶ(進級制作)2年次

上田詩織『取り越し苦労』

油彩、キャンバス|H1300 × W1600mm

田中伽奈芽『ギャンギャンデスティニー』

ミクストメディア|H2000 × W2000mm

【絵画基礎Ⅶ】は進級制作として自由制作に取り組み、版画専攻と合同で展示を行う基礎課程でもっとも重要な授業です。1・2年次の学びを生かしながらさまざまな表現を模索することで、表現者として活動していく基盤を築きます。また、制作を通して各教員と対話し、その人と作品を知ることは、3年次のコース選択の大きな材料にもなります。

絵画実習Ⅳ(コンクール)3年次

Aコース/平子暖『密を編む』

油彩、キャンバス|H910 × W1160mm ×2点

Bコース/深田桃子『Dance and knife』

油彩、薄口綿布、パネル|H1620 × W1300mm

3年次は自己の表現の可能性について、時間をかけて検証する授業が続きます。【絵画実習Ⅳ】は作品を制作するだけでなく、版画専攻との合同コンクールを通して、自らの制作意図と他者の印象とのズレを冷静に分析し、次の制作につなげる貴重な機会です。洋の東西を問わず、美術史と自己表現との関わりについて独自の視点を持つことも重視します。

卒業制作 4年次

Aコース/田上正敏『百着夜行』

キャンバス、油絵具|H1908 × W7000mm

幻想絵画の歴史には、時代や社会への恐怖や批判精神から生まれた皮肉的な内容のものが多くあります。そのような観点でこの絵を見ると、陳腐なキャラクターも劇画的過剰さも、作者を取り巻く薄っぺらな世間の目と言えるのかもしれません。圧倒的な描写力で、お化けたちを大画面で描いたのは、現代における個人と社会の切実な相互関係を表現したかったからに思えてなりません。

Bコース/近藤千尋『みぞをなぞる』

映像|20min

映像の画面中央には上半身裸で抱き合う2人。背中を向けて話す人(ゲスト)の言葉に対し、こちらを向いた人(作者本人)は、声を発する代わりに相手の背中にたどたどしく自身の言葉を綴っていきます。彼らが語る「自分が経験した嫌だったこと」は鑑賞者をたじろがせながら、無防備な自分が無防備な誰かに抱きしめられるという、日常を突き破った圧倒的な経験に導かれ、美しい光に満ちた剥き出しの空間に静かに降り積もります。