絵画実習Ⅳ(3年次)

爪を切る夜

映像|ディスプレイ、DVDプレイヤー、ヘッドフォン|4min 34sec

版画専攻も含めた油絵学科の3年生全員が作品をつくり、学内で展示を行う課題です。優秀な作品には先生から賞が与えられることもあり、3年生にとっては一番重要な課題だと思います。「爪を切る夜」は、登場人物の男性の爪がどんどん伸びていく映像作品。もともと人体に対する興味を作品のテーマにしていたことと、以前、広島平和記念資料館で「黒い爪」を見たとき、熱線を浴びて指先が失われても皮膚を突き破るように生えてきたという爪に、暴力的な要素を感じたことが制作のきっかけです。限られた期間で、小道具の制作から、撮影、編集までのすべてを一人で計画的に行うのは簡単ではありませんでしたが、たくさんの先生から意見をいただき、普段はあまり接する機会のない他学科の学生にも作品を見てもらうことができました。同級生の作品が並ぶ中で、自分の作品がどう見えるのかを考えるきっかけにもなり、多くの学びや気付きがある課題でした。(3年|森野大地)

絵画実習Ⅴ(3年次)

Reunion

カンヴァス、油彩、アクリル|H1940 × W1303 × D50mm

コンクール(絵画実習Ⅳ)が終わって初めての自由課題です。コンクールでは画面の中に設定した遠近感にとらわれて、動きのない絵になってしまったため、遠近や天地を明確に設けず、自由に空間を展開していくことを意識しながら描きました。白く地塗りされていない布を用いてカンヴァスを自作したのですが、目が粗くて気持ちよい筆致を残すことには苦労したものの、地色が灰色でトーンの調整がしやすく、基底材や下地づくりから絵を描く行為は始まっているのだと気付かされました。また、ペンやダーマトグラフを使うと面白い表情が出るということも今回の発見です。講評で先生から「モチーフとしてではなく、絵全体で『自然』を描いている」と言われたことで、自分自身の絵に対する捉え方も変化しました。これからは人物や草木といった異なるモチーフが同じ意味や価値を持って、画面全体に一体感をもたらしてくれるような絵を描けたらと思っています。(3年|山本亜由夢)