日程 |
2025年7月1日(火)~2025年7月26日(土) 10:00-19:00 *土曜日は18:00まで *最終日は14:00まで *休館:日・月曜日、祝日 |
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場所 | 札幌アリアンス・フランセーズ(北海道札幌市中央区南2条西5-10-2 サンワードFビル 2F) |
佐々木慶一さん(2011年芸術文化学科卒業)の展覧会のお知らせ。
「ASKA」2024年/図版:青山弘志撮影
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今回の主展示作である一枚「ASKA」(アスカ)。青森で知り合った友人のレゲエ・ダンサーをモデルに描きました。そこで、題字にはダンス場を示すフランス語「サル・ド・バルsalle de bal」を付すにいたりました。
今展覧会では、制作のモデルやモチーフに出会うまで続く私の時間、旅の記憶を表現しています。いわば、人間と自然の「交歓」です。形あるものや現象-あらわれ―に、人は触れながら、日々過ごしています。
私もまた、味わい深い感動や氷みたく冷徹な情景に触れることがあります。あたかもさまざまな味覚を、ながい道程の中で味わっているようです。
風景を描くときには光と戯れます。そして作家はその土地の空気を身にまといます。
人を描くときには互いの思いを胸に抱きます。時として再会の約束や、友愛の言葉を分かち合います。されど悲しみという現象もまた共有される。
いみじくも制作がうまくいった。だが、いつまでもそこに留まることができない。そのような、もどかしい状況の奥底へ作家が迷い込むこともあります。その土地の光輝に打たれること、真摯に人と向き合うこと、そして思い出が轍(わだち)となって自らの道のりに残り続けること。
私は青森でASKAの踊りを見ていたとき、描いたとき、ひとつのイマージュ―心象―を頭に思い描きました。それは瞬間的な、あるいは一縷(いちる)の思い出を胸にこれからも、今も、踊り続ける彼女が有する熱情でした。その忘れ得ぬ情動は「踊り」として発散される。あたかも、これまで出会った状況の全てを自分のステージとしているように。
ゆえに私の展覧会も、そうした私の舞台にしてみたい。
佐々木慶一/全日本肖像美術協会会員、美術史学会会員、函館日仏協会理事
入場無料