2006年度に発足した「国際交流プロジェクト」は、国際交流を大学としてサポートし、個人や学科の経験を大学全体の資産として共有することを目指す制度です。海外の教育機関との共同プロジェクトを通して、新たな美術・デザイン教育の方法論を模索するとともに、本学の教育の在り方を世界に発信します。海外を訪れて現地の学生とともに制作する。そこには、国籍や専攻を越えて語り合う機会が広がっています。また、訪問教授制度や産官学共同プロジェクトなどとの、有機的な連携や相乗効果も期待されています。

2016年度採択一覧

Craft Design development at Sorsogon, Philippines

交流機関 ビコール大学(フィリピン)
実施研究室(代表者) 基礎デザイン学科研究室(板東孝明教授)
渡航先 フィリピン
実施期間 2016年7月29日~8月7日
内容

フィリピン共和国ソルソゴンはルソン島のマニラから車で9時間、飛行機で1時間の距離に位置する人口15万人の町である。そのハンディクラフト製品や食品の製品価値向上のために、2015年4月より国際協力機構(JICA)青年海外協力隊員が貿易産業省(DTI)現地事務所へデザインの職種で派遣されている。今回のプロジェクトはその隊員と現地事務所との連携によって、学生が現地の生産者と直接やり取りしながら製品のデザイン、およびそのプロモーションデザインを行った。生産者からヒアリングを行い、後期の課外授業としてその製品、プロモーションデザインを行う。スカイプ、サンプルのやり取りでデザインを進める。また生産者、および将来のデザイナーになるビコール大学の学生とともに、デザインの力を認識する体験としてBamboo Dome建設のワークショップを行う。

デンマークと日本、工芸デザイン交流プロジェクト

交流機関 Design School Kolding(デンマーク)
実施研究室(代表者) 工芸工業デザイン学科研究室(十時啓悦教授)
渡航先 デンマーク
実施期間 2016年10月31日~11月6日
内容 歴史的にロシア圏であったフィンランドデザインに対して、広域にわたる北欧スカンジナビア諸国として栄えたデンマークデザインの変遷を学習の根拠とし一連の調査、ワークショップを行った。DESIGN SCHOOL KOLDINGでは木製テーブルウェアーのデザイン、制作。相手校の教授はプロダクトデザイン領域で、英語による講義をし、聞く、話す、考えるをほぼ同時に出来ることを今回重視したい。ここ数年、学生は海外でデザイン活動を希望する傾向にあり、この授業が今後工芸工業デザイン学科内で繋げていく布石としたい。

東アジアの文化とデザイン

交流機関 雲林科技大学(台湾)、華南理工大学(中国)
実施研究室(代表者) 基礎デザイン学科研究室(小林昭世教授)
渡航先 台湾
実施期間 2017年2月19日~2月26日
内容 雲林科技大学(台湾)と合同で、華南理工大学(中国)も加え、日本と中国の文化資源の調査に基づく「東アジアの文化資源とデザイン」についてのワークショップを開催。テーマは、「文化とデザインについて考えること」である。ワークショップはデザインの調査と提案、見学と講義、プレゼンテーションを含めた内容とする。文化財や伝統的な町並みの色彩調査を通して、その保存、活性化を考察し、台湾の金門島または台南をフィールドとして、地域コミュニティにおける人間の暮らし(商業、生活)、地域デザイン(観光デザイン、商業デザイン)について考えるものとなった。

MAU-RMIT: Global-Local

交流機関 ロイヤルメルボルン工科大学(オーストラリア) 
実施研究室(代表者) 映像学科研究室(クリストフ・シャルル教授)
渡航先 オーストラリア
実施期間 2017年3月1日~3月11日
内容 日本とオーストラリア両国に於いて、「MAU-RMIT: Global-Local」に参加するRMIT(ロイヤル・メルボルン工科大学)と本学がコラボレーションを実施。特定の場所において様々な音や映像を記録し、グローバルそしてローカルな視点から、都市空間、農村部空間、河川などにある特定の場所の環境的、社会的、経済的状況や問題を取り上げ、音や映像のフィールドレコーディングを通してそれらの状況を作品制作に使用。日本とオーストラリアの文化的や環境的な差異を明らかにする作品を制作。一連の作品を2016年11月(東京)で発表。また、2017年3月にメルボルンでも展覧会やイベントを行った。

Design with Bamboo and Rattan

交流機関 バンドン工科大学(インドネシア)
実施研究室(代表者) 工芸工業デザイン学科研究室(伊藤真一教授)
渡航先 インドネシア
実施期間 2017年3月4日~3月17日
内容 本プロジェクトは2015年度から引き続き竹およびラタンを素材とした包括的に非木材植物素材を利用したデザインの可能性を探ることを目的としている。竹・ラタンを利用したデザインワークショップを行うことにより、学生が造形を「発見」し、また竹・ラタンの新しい可能性を示すモデルを提案する。また講評会に複数の大学から教員、学生を招聘し、より幅の広い情報交換の場となることを目指している。英語による造形総合Ⅱ類科目 Bamboo Designing を受講した学生の英語を使用したプレゼンテーションスキルを実践を通して新たな認識を深め、国際的な人的ネットワークを拡張させる。

台湾国家教育研究院スペース鑑賞プロジェクト 旅するムサビin台湾

交流機関 台湾国家教育研究院(台湾)
実施研究室(代表者) 教職課程研究室(三澤一実教授)
渡航先 台湾
実施期間 2017年3月11日〜3月15日
内容 台湾国家教育研究院との交流を通し、台湾の鑑賞プログラムの実情を学ぶ。同時に台湾市内の中学校、高等学校で学生作品を鑑賞するワークショップを実施し、『旅するムサビ』で展開している対話による鑑賞プログラムの有効性を検証すると共に、学生の造形批評の能力を付け、グローバル化に対応した外国語に対する興味や関心を高める。また『旅するムサビ』のプログラム実施については現地の大学とコラボレーションすることを考えている。なお、今回は昨年度に引き続き2回目の実施となり、昨年度の成果の検証と、留学生教育の可能性を探る。