アレサンドラ・ガウディオ

ミラノ工科大学デザイン学部インテリアデザイン専攻4年受入:工芸工業デザイン学科2009年4月~7月

アレサンドラ・ガウディオ

協定留学生として武蔵野美術大学で過ごした期間は、私の人生において最高の時間だったと言えます。日本に行くこと、そしてその魅力的な文化にふれ、デザインへの新しいアプローチを学ぶことをずっと夢見ていたので、この協定留学という制度は私にとって最良の選択でした。工芸工業デザイン学科では、日本人の先生からインテリアデザインを学び、今までと違った視点からインテリアデザインにどう取り組んでいくかということについて考える機会を得ました。

私が履修したのは「テキスタル・デザイン」、「(食)空間のデザイン」と「環具(環境を形成する道具・空間)のデザイン」という3つのクラスです。

「テキスタイル・デザイン」のクラスでは、全てがイタリアで学んだものとは違っていて、何もかもが新鮮に思えて楽しかったです。また、実際に役立つ作業について基づいて制作し、非常に実用的で、最終的に仕上がった作品には大きな満足を覚えました。

「(食)空間のデザイン」のクラスでは、東京の食文化、食そのもの、それらがどのようにレストランで提供されるかなどについて調べる機会があり、知識の幅を広げることが出来ました。

「環具のデザイン」のクラスでは、「狭い空間を最大限に生かす」というとても日本的なテーマでヒュッテ(可動小屋)のデザインに取り組みました。同時に、ノックダウン(現地組立)方式を取り入れることにも考慮しなければならなかったので、非常にやりがいのある課題だった思います。日本で学ぶという経験をしたことで、両国の色々な違いに気が付き、自分の視野を広げる機会を得ました。また、多くの友達もでき、日本語も覚え、とても充実した時間を過ごしたと思います。その他にも、今までは想像もできなかったような素敵な場所に旅行するという機会にも恵まれ、武蔵野美術大学で過ごした時間は私の人生を変えました。今は東京を再訪する機会をとても楽しみにしています。

ファビオ・ヴィッラ

ミラノ工科大学デザイン学部インテリアデザイン4年受入:工芸工業デザイン学科2009年4月~7月

ファビオ・ヴィッラ

僕にとって、武蔵野美術大学での協定留学期間は今までの人生の中で最高の時間だったと言えます。期待を大きく膨らませて来日しましたが、その期待を大きく上回ってしまうような経験の連続でした。

新しい場所において、自分の考え方や視点を周囲と分かち合うということは、いつだって良い刺激です。特に自分の文化的背景からかけ離れたような場所だとなおさらです。この協定留学において僕は、個人的な成長、授業への取り組み方、そして対人能力という点において、いい意味での刺激を味わうことが出来ました。

まず、武蔵野美術大学のキャンパス自体が、デザイン、創作、そして創造の精神に満ち溢れた場所で、素晴らしい場所でした。また、大学での生活自体がまるで教育プログラムのようなもので、展示会、歓迎会、学科で開催のソフトボール大会、クラブ活動などはチームメイトについてお互いについて深く知り、同時に社会性を身につけるいい機会だったと思います。協定留学中に知り合った人は、皆とても親切で、いつでも僕の助けに大いになってくれました。日本にはもてなしの精神がどこにでも存在していると思いますが、そのおかげでか、家から遠く離れていても不安を感じることはなかったです。クラスメイト、先生方、そして職員の方、皆さんから僕は多くを学んだと思います。

学ぶという面から言えば、困難を乗り越え、新たな視点を得たということは僕の今後のキャリアにおいて、大いに助けになると思います。一般的に、ヨーロッパの建築家やデザイナーは日本からの影響を強く受けていると思うのですが、同様に、大いに日本で影響を受け、イメージ、アイデア、そして意欲に満ち溢れた状態で、僕は東京を後にしました。

サンドラ・ビュラ

ベルリン芸術大学
ビジュアルコミュニケーション映像専攻3年
受入:映像学科2009年4月~7月

サンドラ・ビュラ

武蔵野美術大学への協定留学期間は、たくさんの楽しい思い出と、素敵な人々との出会いに満ち溢れた本当に素晴らしいものでした。毎日が刺激的で、全てが新しい経験ばかりで、自分の中の古い考えはふるいにかけられ、新しくつなぎ合わされていきます。映像学科で知り合った友人たちは、私に日本の文化を教え、色々な場所に連れて行ってくれました。私の記憶は、そんな彼らとの素敵な時間でいっぱいです。

武蔵野美術大学は、とても機能的な場所でした。キャンパスが一か所に集中し、友人にもすぐに会えるという環境は、私には初めてでした。ほんの少し歩けば、教室があり、食事が出来、必要なものが買え、友達に会い、図書館にも行ける、とても実用的で分かりやすい環境だったので、私には困ったという記憶がありません。

クラス内容やプロジェクトは非常に興味深いものでした。レベルの高い先生方からの指導を受けながら、私たち学生は学期末の展示会に向けて一生懸命制作活動に取り組みました。その集中した時間の中で、私自身、自分の視野を広げ、同時に技術を学ぶことが出来たと思います。武蔵野美術大学での学生生活、そして生活そのものも刺激的であり、本当に素晴らしいものでした。その経験を得たことを含め、全てに心から感謝しています。

サラ・ヴァンヒル

パリ国立高等美術学校
Belloir教授アトリエ所属 映像・リトグラフィ専攻4年
受入:映像学科2009年4月~7月

サラ・ヴァンヒル

私は2009年春から夏にかけて武蔵野美術大学で過ごした5カ月をきっと忘れないと思います。

ポップカルチャー、ビデオゲーム、ダンス、文学や絵画といった日本の文化に、とても興味を持っていたので、協定留学を利用して東京で学び、自分の映像作品を作ることを決心しました。そのため、協定留学中、映像学科でドラマ制作のクラスを取りましたが、当初、とても困惑したことを覚えています。そこでは、少人数のグループに分かれてシナリオ制作から映像の製作までを実施しなければならなかったのですが、当時の私はあいさつなどの簡単な表現以外は殆ど日本語が理解できませんでした。実際のところ問題は言語だけではなかったのですが、ボディランゲージや絵を描くなどの手段で私たちはどうにかコミュニケーションを取ることが出来ていました。この「不自由なコミュニケーション」という経験は、自分の作品の中でどうイメージを正確に表現するかということを考えるうえで、非常に役立ったと思います。

この映像のクラスでは、「砂鉄」と名付けた作品の制作にグループで取り組みました。4月から5月にかけて、皆でシナリオについて色々話し合いましたが、この時間は、同時に私の日本語を上達させるいい機会になっていたと思います。その後には、都内各地で撮影場所を探し回りました。この制作活動をするうちに、色々な形での作り出すというエネルギーを自分が理解するようになっていたと思います。また、その活動がない時には、日本人の友達に手伝ってもらいながら、「Velvet pools」と名付けた自分の映像プロジェクトの制作を行っていました。この、2つの制作においてチームという形で活動したことは、私自身のコミュニケーション能力を磨くいい機会になったと思います。また、同時に自分自身の作品への問いかけに対しての答えを見つけることが出来たと感じています。

日本語のクラスで学んだ内容は、友達との日常会話にとても役立ちました。

大学での授業終了後、京都、奈良、大阪そして北海道を友達と旅行をしましたが、日本各地の違った雰囲気を知ることが出来、本当に素晴らしい機会だったと思います。

日本について私が好きだったのは、全てに浮遊感があるということです。これはフランスでは感じられないことでした。また、日本人の友達と子供時代のことを語り合っているとき、どこか遠くを見る彼らの眼差しがメランコリックであり、私にとって何か未知のものを映していたことを印象深く覚えています。私にはこの美しい国、そして人々が皆、若々しく感じられました。

私は今、近いうちに日本へ再留学して、日本とその社会についてより深く学び、映像作品を制作することを考えています。ここ、パリで日本語を勉強し始めてもう5カ月が経ちますが、2011年の文部科学省の国費留学生に応募し、日本で再び勉強できるよう頑張っています。