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松本日向子 / 第3回受給生

空間演出デザイン学科 2011年3月卒業ノッティンガム・トレント大学修士課程 Fashion Marketing and Communicationコース2011年-2012年

写真:松本日向子

語学コースの間に行ったCambridgeバスツアーにて

修士課程での学びとは

ノッティンガム・トレント大学(NTU)のアート&デザイン修士課程は、学生の大半が留学生です。ヨーロッパ、アジア各国から様々な国籍を持つ学生が集まります。私の通うFashion Marketing and Communicationコースを含め、ファッション系のコースは特にアジア人が多いです。国籍だけでなく、年齢も様々な大学院は、ほとんどが同年代だったムサビ時代と比べてとても新鮮で刺激を受けます。
大学院の授業は、2週間に一回自分のスーパーバイザーとプロジェクトについて話します。それとは別にまたコースリーダーとも1、2週に一度ミーティングがあります。私のコースは課題などはなく、自分が進めることがすべてです。卒業制作と同じで、自分でしっかりタイムマネジメントしなくてはなりません。今は1セメスターの終わりのLearning Agreementという研究計画の提出に向け、自分のResearch questionを掘り下げる作業をしています。空間演出デザイン学科の授業の進め方と似ているので、授業の進め方については戸惑いませんでした。
それから、大切なのは積極的な姿勢を忘れないことです。自分が何か発信すると、そのぶん帰ってくるものも大きいです。学科を超えた様々なワークショップ、イベント情報をこまめにチェックして、留学先だからといって物怖じせず、興味のあるものや役立ちそうなものにどんどん参加することです。どれだけ周りを巻き込めるかが勝負です。

ムサビとNTUを比べてみて

こちらに来て、ムサビ生は全体的な基礎知識が高いと感じました。
美術大学で当たり前のように過ごしていた環境が、とても恵まれたものだと気づきました。周りのほとんどが同世代だったムサビ時代と比べて、こちらの学生は幅が広いので様々な視点の意見があり面白いです。学内で使える施設については、ムサビのときより学科間の垣根が低く、動きやすいと感じます。自分が何をどうして必要なのかをコースリーダーに話せば、基本的にはどんなこともできると思います。テキスタイル工房、ミシン、大型刺繍マシンなどムサビにはないような設備もあります。

日本とのギャップについて

留学前から参ったことは、何をするにも一回でスムーズに行くことが少ないです。書類をお願いするときも、日本のように手取り足取り、すぐに対応してくれません。粘り強く何度も何度もこちらから働きかけることが必要です。
大学院ということもあってか、意見を求められる場が多いです。そういったときにきちんと自分の意見を述べられるよう、日頃からCritical thinkingの姿勢を身につけておくと良いと思います。
こちらは日本よりも、人と人との垣根も低いと感じます。社会的地位などに辟易することなく、すべての人とニュートラルに接することができます。

語学力とコミュニケーションについて

大学院からオファーをもらう前にはコースで求められる語学基準は満たしていたので、ある程度の語学力はありました。ですが語学試験と実際の生活では違うので、日本にいても英語に触れる機会をできるだけ多く保つことが大切です。はじめはイギリス英語のアクセントに悩まされますが、そのうち慣れてくると思います。ネットラジオやリスニングのCDで慣れておくのも良いかと思います。言語の壁を感じると消極的になりがちですが、発言しないとどんどんおいていかれます。