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五味桃夏 / 第6回受給生
工芸工業デザイン学科 2014年3月卒業ノッティンガム・トレント大学修士課程 MA Textile Design Innovation2014年-2015年
修士課程での学びとは
武蔵野美術大学と比べると、わたしがもともと工芸のエリアにいたからかもしれませんが、とてもシステムが違うように感じています。こちらでは、1年間を通して個人プロジェクトを一つ進めていきますが、最終的にどういうものができるか、というよりも過程を重視しています。そのため、なにをどういう理由でどのようにやったのか、それがどのように効果があるのか、など論理的に説明する義務があります。なかなか、これが難しく、自分のなかで納得しているのに、理由がわからないことが多いことに気づきました。一学期の終わりには、Learning Agreement, Sketchbook, Reflective journal, Technical book, 等の提出とともに、PPTを用いてクラスメイト、コースリーダー、スーパーバイザーのまえでのプレゼンテーションがありました。これは毎学期同じのようです。学部にいたときよりも、当たり前ですが、コンセプトにたいする深いリサーチと社会的意義が求められていると思います。
ムサビとNTUを比べてみて
施設だけでいうと、ムサビの工芸工業デザイン学科よりすべてのことが数倍整っています。見たこともない便利な機械がたくさんあり、またテクニシャンと呼ばれる技術者が各工房ごとにいて、技術的なことを相談できます。これはコースリーダーやスーパーバイザーとはちがい、技術面だけに特化してアドバイスをくれる人たちです。そういった設備はムサビよりも数段と良いな、と感じました。また、学校の授業もとても現実主義だと思います。卒業後のキャリアをどうアップさせるかが大学院での目標だと最初に言われたときはびっくりしたことを覚えています。
日本とのギャップについて
よく言われることですが、食事は美味しくないです。ですが、なにごとも慣れれば大丈夫です。わたしは昔から短期の留学やホームスティを経験していたので、そんなに大きな違いはもう感じませんでしたが、どこの国にもいろんな人がいるな…というあたりまえのことを思いました。
語学力とコミュニケーションについて
語学力は大学院進学のためのスコアが足りなかったため、事前にアカデミック目的の英語のクラスに10週間通いました。宿題はたくさん出ますが、きちんとやっていけばそんなに大変ではなかったと思います。ここではたくさんの友達を本番のアカデミックイヤーを始める前に手に入れることができたので、とても良かったと思います。大学院をとてもリラックスした状態で始めることが出来ました。院にはいってからは、ネイティブスピーカーが半分以上を占めているのでなかなか大変です。リスニングの弱いわたしにとっては毎日が過酷な戦いでありますが、コースリーダーやスーパーバイザーは留学生への話し方をわかっているので、とてもクリアに発音し、説明してくれます。なにごとも怖じ気づかなければ、乗り越えられると思います。