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斎藤清香 / 第4回受給生

空間演出デザイン学科 2012年3月卒業ノッティンガム・トレント大学修士課程 Fashion Designコース2012年-2013年

写真:斎藤清香

学校のスタディートリップで行ったロンドンにて

修士課程での学びとは

10月に修士課程が始まって、初めの二週間はアートコースの生徒がミックスされたグループで、ノッティンガムの町を散策し、それにより発見した事をプレゼンテーションする、というオリエンテーションをしました。その後、私が在籍するファッションデザインコースでは、三週間、洋服を自分のテーマに沿って、トワルだけでつくるというパターンの授業をしました。その作品の傾向や、プレゼンテーションの趣向によって、自分のスーパーバイザー(担当教授)が決まりました。
一人の教授につき、生徒二人という感じで、週に1、2回、スーパーバイザーとチュートリアルをして、制作のアドバイスをもらったり、今後のプランを考えていくというもので、とても助かっています。
NTUはムサビに比べて、自由に使える設備(例えば、デジタルプリント、レーザーカッティング、刺繍、など)がたくさんあるので、その機械の使い方などのレクチャーが、この1学期はたくさんありました。ほかに、リサーチの進め方や、デザインにかかわること、ビジネス、OB、OGのアドバイス会、などのアートスクール全体の授業も多くて、ほぼ週に4回は授業があります。

ムサビとNTUを比べてみて

ムサビと本当に違うとおもうのが、しっかりしたプレゼンテーションを教授、生徒の前でしなければならないということです。1学期中にも、三回プレゼンテーションを行いました。ムサビでもプレゼンテーションをする機会はありましたが、ビッグスクリーンの前で、PPTや、フォトを見せながらするプレゼンテーションは初めてで、未だに慣れる事ができないでいます。
あとは、イギリス(ヨーロッパ?)の教育形式らしいのですが、Reflective journalという、自分が興味のある事、調べた事などをまとめたファイルを作らなければいけないのですが、ただ写真をあつめたりすればいいのではなく、それについての自分の考えや、本からみつけた文章などを、たくさん書かなければいけないということです。現地の学生は本当にしっかりこれを作っています。
はじめは戸惑いましたが、いまでは先生の助言もあり、日記感覚でたのしく作っています。あとは、スケッチブックも作らなければなりません。これは、journalと違い、自分のプロジェクトの進行具合を写真にとってはったり、デザインスケッチなどをまとめたbook、ファイルです。ムサビでは、こういうものは(私の場合ですが)作品が完成してからポートフォリオを作るときに全部まとめていたので、この違いにも戸惑いました。こちらは日本よりも、結果より過程を重用視するようです。

日本とのギャップについて

年齢や立場による態度の違いがあまりないです。先生も、初対面の年上も、すごくフレンドリーです。あとはいろいろな国の人がいるので、普通に民族衣装を着ているひとがたくさんいて刺激的です。また、お店が六時には閉まってしまいます。

語学力とコミュニケーションについて

私は、渡航前の最後のIELTSの結果が5.0でした。なので、5月の中旬から9月の頭まで、NTUの語学学校に通いました。正直、始めは本当に周りが何をいっているのか全くわからず、自分でも、YES, NO, MY name is Sayaka. I am Japanese.くらいしか本当に言えませんでした。中国人の友人に、あなたはアジア人ですか?と聞いたときも、「アジア」という発音が違ったらしく、理解してもらえませんでした。
私が入った時、語学学校には他の日本人はいない、自分は英語を話せない・聞き取れない、といった絶望的な状態でした(笑)ので、伝えたい事のイラストを書いて友達とコミュニケーションをとっていました。
中国人には、漢字が伝わるので、絵と漢字とジェスチャーで交流をはかっていました。極力日本語を使うのをさけ、英語の本を読み、英語の歌を聴き、パソコンの表示も英語にし、とにかく沢山喋りました。積極性が大切だと思います。
今は、ネイティブ話す英語のスピードがはやかったり、知らない単語が出てきたら分からなくなるくらいで、あとは大体理解できるようになってきました。やはり、語学学校にいたおかげで、留学生の英語は聞き取りやすいです。
ただ、プレゼンテーションのときに簡単ないいまわししか出てこなかったりはするのですが、正直にいうと、日本語でもあまり難しい表現がいえないので、これは英語力の問題ではなく、私の表現力と、語彙力のなさが原因なので、向上させなければならないと痛感しています。