安倍直人Abe Naoto

作品写真:まちかどアイスロード
作品写真:まちかどアイスロード
作品写真:まちかどアイスロード

まちかどアイスロードmachikado Ice Road

WoodH400 × W3600 × D2000mm

既存のスケートリンクからのびることで大きな競技場が街に溶け込む「まちかど」としての運動公園を考えました。氷の小道は既存のスケートリンクから出て街に沿って進み、陸上やアイスホッケーなど他競技と隣り合いながら森を抜けるようにのびていきます。スケートリンクという大きな都市を市街地になじませ、古くからアイススケートの文化が根付いた氷都八戸としての新しい風景をつくります。

安倍直人

「まちかどアイスロード」は、スケート文化が根付いた青森県八戸市の長根運動公園スケートリンクを中心に運動公園全体の再生を提案した作品である。老朽化した屋外スケートリンクを木架構によって屋内化し、公園内の体育館、陸上競技場、野球場をつなぐようにスケートリンクからのびる氷の小道が様々なアクティビティを派生させる秀逸な計画である。提出された9m×9mの建築模型(1/50)は、建築設計の作品としては過去最大の力作であった。

建築学科教授 布施茂

池川健太Ikegawa Kenta

作品写真:Residential BELT
作品写真:Residential BELT
作品写真:Residential BELT

Residential BELT

ダンボール、ラッカースプレー、スチレンボードCardboard, lacquer paint, styrene boardH1200 × W1800 × D2200mm

近年の巨大な商業開発によって取り囲まれた住宅地帯の風景を守り抜くため、「ベルト」と称した建築で取り囲んで領域を可視化する事によって守り、さらにその場所を新たな商業地帯として発展させていく提案。

池川健太

「Residential BELT」は、渋谷区代官山周辺における再開発に対するアンチテーゼとしての設計構想である。近年の大規模再開発によって大きく街が変わりかけている状況に、孤立した住宅エリアの景色を守る、建て替えではない商業エリアの開発としての新たな提案である。この作品は、選抜講評会において様々な意見が集中した挑戦的な内容の設計構想であると同時 に、模型は圧巻であり、優秀賞(学校賞)にふさわしい力作である。

建築学科客員教授 布施茂

小林恵理Kobayashi Eri

作品写真:高齢者をつなぐ散策路
作品写真:高齢者をつなぐ散策路
作品写真:高齢者をつなぐ散策路

高齢者をつなぐ散策路The promenade connects old people.

紙、スチレンペーパー 他Paper, styrene paper, otherH300 × W2100 × D800mm

年をとると老人ホームに入居することが本当に当たり前なのか、という疑問から今まで築き上げてきたコミュニティや施設で解決したいと思い、古い木造住宅が多く残る根津の廃湯の場所に地域の活動拠点となる銭湯・老人ケアセンター・貸しスペースの複合施設を計画した。
根津の散歩道を建築へ引き込み、街区をまたぎながらひもとけて様々な場所を生み出す。この場所が老人にとって自分の書斎であったり、みんなで過ごすリビングなど自分の家の「離れ」の様な場になる。
そんな銭湯を中心にした街の隙間の様な場所を目指した。

小林恵理

「高齢者をつなぐ散策路」は、高齢化が進む現代社会における老人ホームに対する疑問から、街に開いたコミュニティや施設によって高齢者の新たな居場所を設計提案した作品である。古い木造住宅が多く残る根津に地域の活動拠点となる銭湯・老人ケアセンター・貸しスペースの複合施設を計画している。高齢者の生活行動に関する独自の調査研究から具体的な敷地設定、そして計画から設計に至るまでとても丁寧にまとめられた作品である。

建築学科教授 布施茂

野口友里恵Noguchi Yurie

作品写真:水路の物語を紡ぐ
作品写真:水路の物語を紡ぐ
作品写真:水路の物語を紡ぐ

水路の物語を紡ぐspin the story of waterway

スチレンペーパー、洋紙、フィンランドモス、檜Styrene paper, paper, finrandomos, cypressH260 × W2690 × D1690mm

福岡県大川市にフィールドミュージアムパークを計画した。
大川市の面積の約20%を占める水路。この土地では、水路から「農業」と「木工業」という2つの産業が生まれた。2つの産業とその水路の関係は時代と共になくなり、さらに今、水路は埋め立てられようとしている。物理的にも時代の流れとしても途切れてしまった水路の続きを紡いでいくように、大川市の水路と産業の関係を再考した。再び水路が軸となる次世代の大川市の産業構造と風景を、「フィールドミュージアムパーク」というプロトタイプとして提案した。

野口友里恵

福岡県大川市は古くから水路を開きながら町が形成され、それらに依存しながら家具工業や農業が発展してきた。その後都市形成とともに水路との関係が失われてきてしまったが、この作品では改めて地域のシンボルである水路を繋ぎ直し、形の復元だけではなく家具工業と農業の再生も組み込み、さらにそれを観光につなげていこうというエリアのデザインを提案している。考え方はシンプルであるが、どんどん展開していく可能性も秘めており、新しいこれからの暮らし方までも射程に入れたランドスケープデザインとして秀逸な作品である。

建築学科教授 長谷川浩己