将来彫刻家、美術家を目指す者として専門性を深め、そのための情報を受信し、社会に向けて自己の表現を発信する2年間です。大学院を学部4年間の単なる延長としてではなく、研究室と共に、変転する価値観の中で美術の在り方を考察し、客員教授をはじめとしたゲスト講師との議論、展覧会の企画など実践的な作業を通じ、自己の専門性を確立する過程として位置付けています。

理念・教育目標

彫刻コースでは、制作の実践に加え、美術史的な側面や批評的な側面など、様々な角度から彫刻という領域を検証することにより、限りなく自由な表現の追求を目指します。「もの」を作り出すための様々な素材や技術について深く探究できる充実した環境(工房/アトリエ/授業体制)の中で、教員と学生が異なる専門性と方向性を持ち、影響し合うことから、新しい表現を追求し、社会に向けて発信をする場所です。様々な表現が交差する研究機関として、自立した表現者/研究者を目指す人材の集まる場所でありたいと考えています。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

彫刻コースでは、学生各自に対して学外での作品発表を含めた年間の制作計画の作成を求めます。その計画を前提に、【各自の専門性・独自性の追求を目的とした実技面】【作品を成り立たせている基盤を問う美術史的、批評的な観点を主眼とした理論面】の両面から指導を行います。具体的な授業内容は以下の通り。

  • 「彫刻研究Ⅰ」「彫刻研究Ⅱ」
    専任教員の継続的な指導に加え、客員教授、及び外部の批評家、研究者、キュレーター、作家によるゲスト講師と数回に渡るプレゼンテーション+ディスカッションを行い、最終的に学外へ向けた展示を行う。
  • 「彫刻研究Ⅲ」」
    専任教員の継続的な指導に加え、客員教授、及び外部の批評家、研究者、キュレーター、作家によるゲスト講師と数回に渡るプレゼンテーション+ディスカッションを行う。また、本学内外の批評を専門とする学生+ゲスト講師と協働で展示と記録集(批評集)の企画制作を行う。

アドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)

彫刻コースでは、彫刻/「もの」との関わりを出発点に各自のテーマを追求し、社会の幅広い分野において自立した表現/研究活動を続けることのできる人材の育成を目的としています。その為に、以下の様な学生を募ります。

  • 追求すべきテーマを持ち、多方面からの批評と指導の中で研修を深化することのできる人。
  • 彫刻における優れた表現技術を持ち、創造・研究活動を通して社会に関わろうとする人。
  • 独自の表現方法を持ち、創造・研究活動を通して社会に関わろうとする人。
  • 彫刻の表現に批評的な視座を持ち、創造・研究活動を通して社会に関わろうとする人。

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

彫刻コースでは、カリキュラムを通じた研修過程と成果を踏まえ、以下の内容に該当する学生に修士の学位を授与し修了認定をします。

  • 彫刻制作における優れた表現技術の探究と作品によるその実現性が認められる。
  • 自身の作品制作をふまえた美術史、美術理論への幅広い知識と独創的な見解を有している。
  • 独自の表現を理論的に展開している。
  • 自立した美術作家として、主体的に社会と関わる意識、批評的視点を獲得している。

彫刻コースの教員、研究室スタッフは造形学部彫刻学科の教員紹介ページをご覧ください。専任教員には詳しいプロフィールへのリンクもあります。

研究室サイト

彫刻学科研究室の特設サイトもご覧ください。
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