舞台美術全般、環境デザイン、インテリアデザイン、ファッションデザインに基点を置きながら、固有のテーマを掲げて研究を進めます。人間を取り巻くあらゆる空間的な関わりの中で、文化的な役割を背景とした、より豊かな想像力と高度な造形創造力を持つスペシャリストの育成を目指し、指名制による教員との研究計画作成をもとに、必要に応じて多彩な専門分野の教員が協力し、方法論だけではなく高度な技術的指導を行う多角的なプログラムが特徴です。

理念・教育目標

空間演出デザインコースは、「舞台芸術空間デザイン」、「インテリアデザイン」、「環境メディアデザイン」、「ファッションデザイン」、の4つの領域で構成され、当コースは、各々の4つの領域を横断する理念として「造空思考」を掲げます。

造空思考とは、地と図という言葉で表現されるように、作り出されるカタチには、必ずカタチを内包する空間が同時に作り出される、つまり、カタチをつくる「造形」とは、空間をつくる「造空」と同意である。という考えから空間を演出することを思索する思考です。

当コースでは、造形=モノをつくる、表現するというモノ中心の視座ではなく、造形と空間を同じ意識で考える「造空思考」を基にした表現・手法・理論の研究と実践を教育の目標として定め、修了後、アーティスト、デザイナー、技術者など、「造空思考」の専門家として、世界のあらゆる社会、場所において、独創的な作品、アイディア、指針を提案できる人材、また、各々の領域で後進を育てることが出来る人材を育成します。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

空間演出デザインコースでは、ディプロ―マポリシーに則り、以下のカリキュラムで構成されています。

  1. 2年間にわたり、演習科目である実技と、専門理論科目の講義が開講され、より専門的な教養と造空思考と、高度な表現技術を身につけるためのカリキュラムが編成されています。
  2. 演習科目では、学生は4つの領域から個別の研究テーマに則した専門領域を選択することが可能です。
  3. 指導教員とのディスカッションにより、論文による研究発表、作品制作による研究発表、いずれかの選択を含む指導計画が策定され、教員との対話により、研究を深めることを重視した指導が行われます。
  4. 専門理論科目では、各々の領域の教員、ゲスト講師による専門的な講座(空間演出デザイン特論Ⅰ・Ⅱ)が開講され、領域横断で幅広い教養を身につけ、学修を支援するためのカリキュラムが編成されています。
  5. 2年次は、修士修了論文または修士修了制作に繋げるために、研究テーマに即し、専門的に深化した内容の個別指導が継続されます。

アドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)

空間演出デザインコースは、以下の人材を求めます。

  1. 「造空思考」を深化させるための更なる学修を求めているヒト。
  2. 空間演出デザイン4領域いずれかにおいての基本的な表現と技術、知識を習得しているヒト。
  3. 他者や異文化に対する国際的な視座を持ち、表現によって諸問題の解決に取り組もうとしているヒト。
  4. 独自の学修目標を持ち、領域にとらわれない表現によって諸問題の解決に取り組もうとしているヒト。

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

空間演出デザインコースは、以下の能力や学識の修得を学位授与の要件とします。

  1. 高度な専門性と深い学識
    (1)専門的知識と、調査・研究のための方法・技能を系統立てて身につけている。
  2. 教養
    (1)芸術全般についての幅広い教養と理論、造空思考を身につけている。
    (2)表現者として、(1)を基礎とした批評性を身につけている。
  3. 国際性
    (1)他者や異文化に対する鋭敏な感受性と深い理解力を身につけている。
  4. 表現力
    (1)調査・研究の成果と自分の知見を構築した総合的な表現を身につけている。
    (2)社会と芸術における新たな課題を発見し、制作表現を通して解決の道筋を構想できる。
  5. 独自の学修目標
    (1)高度な専門性と深い学識、教養、国際性、表現力に基づいて、独自性を備えた制作表現ができる。

空間演出デザインコースの教員、研究室スタッフは造形学部空間演出デザイン学科の教員紹介ページをご覧ください。専任教員には詳しいプロフィールへのリンクもあります。

研究室サイト

空間演出デザイン学科研究室の特設サイトもご覧ください。
空間演出デザイン学科研究室サイト

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