「ムサビ生の学びを止めない」ために
新入生、在学生、ご家族の皆さまへ
2021年4月6日
武蔵野美術大学
学長 長澤忠徳
二度目の緊急事態宣言の期限が解除された後、新型コロナウイルス感染症の罹患者は、再び増加に転じています。昨年度から続くコロナ禍は、ワクチン接種が始まったとはいえ、確認された変異株の流行も重なり、依然として世界中で猛威をふるっています。本学は、昨年度来、徹底した感染防止対策と入構禁止や制限等の措置を講じてまいりました。
長引くコロナ禍は、みなさんに大きな不安と不自由を強いていますが、いっこうに終息が見通せない現状において、「ムサビ生の学びを止めない」ことを基本理念とし、本学では「コロナ禍により学びを断念する学生を出さない」ことを念頭に、可能な限り「持続性のある学生支援」を財政的にも実施できるよう、今年度も、昨年度に引き続き、各種の学生支援を継続してまいります。
本学が永年培って来た世界水準の造形教育の質を維持し、学生のみなさんが大学生活を全うできるように、私たち教職員も一丸となってしっかり支えます。この余儀なくされた経験で、世界は変わろうとしています。学生のみなさんが、本学教育で育む「創造の持久力」を発揮し、この惨事の後に出現するであろう未来社会に貢献されていくことを、私は信じています。
1.授業(正課)実施方針等について
1)前提事項等
国による緊急事態宣言がようやく解除されましたが、新型コロナウイルス感染症の流行状況が未だ予断を許さない状況であることから、学生及び教職員の安全確保の観点より学事運営時の「3密回避」を引き続きの最重要課題とします。
2)授業科目の実施方式等
造形総合科目、学科別科目、造形構想基盤科目、専門基礎科目のうち、実技科目については原則として対面方式で実施いたします。演習科目、講義科目については科目によって開設方式が異なりますので各教育単位(研究室)からの指示に従ってください。
対面方式での実施にあたっては、引き続きマスク着用を義務付けた上で、教室等の定員をコロナ定員(3密回避)目安で継続運用するなど、これまで実施してきたコロナ感染防止対策をさらに徹底し、感染予防に万全を期してまいります。さらに、通学事情や本人を含めたご家族の健康状態等を考慮し、希望者にはオンラインでの受講を可能とする対面とオンラインの併用方式(ハイブリッド方式)にて実施いたしますので、各教育単位(研究室)に事前に申し出るようお願いします。
また、文化総合科目(全学共通科目)のうち講義科目については原則としてオンライン方式での実施となりますが、一部の実技・演習科目については対面方式での実施となります。
NEWS 2021年度の授業に関する方針等について
NEWS 通信環境整備のお願いについて
NEWS 各学科等における推奨PC等スペックについて
3)学生の入構・退構時間等について
2020年度については、コロナの影響により大幅な学事変更をした影響で、年末まで追加の授業を実施、その後に一般選抜が実施となった関係で、卒業・修了制作展は年度末での実施となりました。そのため、特に卒業年次生と修了年次生の制作時間を十分に確保するため、申請により22:00までの施設延長手続きを認めています。緊急事態宣言が解除されたとはいえ、予断を許さない状況であることから、引き続き卒業年次生及び修了年次生のみ、申請により22:00までの施設延長を可能とします。また、休日(日祝日)の入構・退構時間については、例年どおり9:00から17:00までの運用を行います。(博士後期課程学生は別途運用のため除く)
なお、入構に際しては、マスク着用と学生証の提示をお願いいたします。
2.課外活動の実施方針等について
新型コロナウイルス感染症の拡大が依然として予断を許さない状況であることから、対面でのサークル活動は当面禁止といたします。対面によるサークル活動の再開は状況にもよりますが、段階を追って実施したいと考えています。学生協議会や芸術祭実行委員会の活動は再開しており、次の段階として各公認サークルの活動再開を進めます。具体的には、公認サークルの代表、副代表には、大学が用意する新型コロナウイルス感染対策講座を前期中に受講してもらいます。また、再開に向けてのガイドラインを作成しており、別途提示する予定ですが、7月19日の活動再開を目指したいと考えています。
公認サークルの新入生募集については、特設サイトを準備中です。4月中に開設しますので、少しお待ちください。
昨年度は芸術祭が中止となってしまいましたが、今年度は実施する予定で年間の学事に組み込まれています。ただし、例年通りの実施は困難であると考えており、オンラインを中心とした開催を予定しています。
3.経済的困窮増大に対する学修支援
本学は、コロナウイルス感染症による影響で経済的に困窮した学生に対し、様々な支援を実施してきました。2021年度も以下の支援について継続して実施していきます。
1)緊急学修支援金(30万円、長期貸与型)
家計急変による仕送りの停止や、アルバイト等の収入が急に無くなり、家賃の支払や生活費等が困窮し、学修の継続に急に支障が出た場合に、まとまった金額(30万円)を迅速に無利子で貸与する通学在籍学生を対象とした緊急対応の支援金制度です。この支援金は、返済期限を卒業後(あるいは修了後)原則5年以内に設定した長期貸与制度です。「緊急対応給付型奨学金」や「緊急貸付金」との併用や、他の公的な奨学金の受給までのつなぎ資金として活用できます。この貸与金は本学在学中に一回に限り利用できます。ただし、在学中に全額を繰り上げ返済した場合は、再度この制度を利用することができます。 *利用希望の方は以下のリンク先をご確認ください。 NEWS 「武蔵野美術大学 緊急学修支援金(長期貸与型・無利子)」 の実施について
2)緊急貸付金(5万円 or 10万円、選択制短期貸与)
アルバイト等の収入が見込めず生活費、情報環境整備等の修学費用負担で、一時的に経済的に困窮する学生のみなさんに、選択可能な金額(5万円 or 10万円)を無利子で迅速に短期貸与する制度です。
この緊急貸付金は、在籍年度内の返済となりますが、返済完了後は同じ年度内であれば、何度でも借りることが可能です。公的な緊急支援金制度による受給までのつなぎとしての活用も、また、本学独自の「緊急学修支援金」、「緊急対応給付型奨学金」と合わせた活用も可能です。
*利用希望の方は以下のリンク先をご確認ください。
NEWS 「武蔵野美術大学 緊急貸付金(5万円 or 10万円、選択制短期貸与)」 の実施について
3)緊急対応給付型奨学金(Aコース50万円・Bコース30万円、給付型)
新型コロナウイルス感染拡大防止のため緊急事態措置が継続され、社会経済が極度に停滞し、今後さらなる家計急変が生じる世帯の増大が見込まれます。そのために修学継続が困難になっている通学在籍学生を対象に、この窮状を救うための「緊急対応給付型奨学金」を2021年度も引き続き実施します。昨年度この奨学金を受給した方も応募できます。
募集要項は以下のとおりです。
NEWS 「武蔵野美術大学緊急対応給付型奨学金」の実施について
4)学費延納・分納の納付期限再延長
家計が急変した場合など、期限内での授業料納入が困難な場合には、延納・分納での納入が可能です。延納の最終振込期限は、前期分が7月20日、後期分は12月20日ですが、特例措置として、前期分は8月31日、後期分は1月31日までに、さらに延長します。なお、既に延納を申請されている場合の振込期限は、自動的に今回再延長した期限とします。
*以下のリンク先も確認してください。
NEWS 学費の納入について[延納・分納願、ネットバンキングからの入金手続き]
5)教育ローンの利息負担
現在在籍中の学生が金融機関等の教育ローンを活用している場合、申し込み時点から卒業(あるいは修了)するまでの期間について、利息を大学が負担します。希望者全員を対象としますが、ローンの種類によって融資条件が異なりますので、詳細を確認し、ご相談ください。
*利用希望の方は以下のリンク先をご確認ください。
NEWS 武蔵野美術大学教育ローン利子補給金交付制度(利子補給制度)について
6)既存奨学金制度等の活用
今回の緊急事態措置による経済的な学生支援については、本学独自のもの以外にも公的な緊急対応の給付型や貸与型など様々な奨学金があります。本学は今年度から始まった大学無償化制度の対象校でもあり、今回の緊急事態措置によって、新型コロナ感染症による家計の急変による修学継続が困難になったことも採用条件に加えられました。これらの支援制度は支給・貸与条件等の制約がありますので、それぞれの経済状況に応じて、適したものを活用していただきたいと思います。
詳細は以下よりご確認ください。
NEWS 家計が急変した方への支援について